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祖父から孫への学費援助について、過去にかかった学費を補填すると贈与税はかかりますか

    祖父から在学中の孫への学費援助について質問です。
    過去(一昨年~今年)にかかった学費の一部をあとから補填する形で援助した場合、
    30万円ずつ6回にわけて送金したとして、贈与税はかかりますか?

    学費の明細は学費振込口座(貸与型奨学金の関係で本人の口座)の通帳で確認可能です。
    入学金等をのぞいて年間平均150万ほどかかる学校です。
    ただし諸事情で今年は奨学金の給付が受けられず、孫の両親が補填しています。

    なお、祖父からの援助の振込先は孫本人の口座ではなく、
    孫の父(祖父の息子)の口座になる予定です。

    このやり方では贈与税が発生してしまう場合、なにか対応策はあるでしょうか。

    よろしくお願いいたします。

    結論から申し上げますと、「過去の学費をあとから親の口座に補填する」というやり方のままでは、原則として贈与税がかかる(課税対象になる)可能性が非常に高いです。
    以下にその理由と、国税庁の基本方針に則った正しい対応策をご説明します。
    1. なぜ今のやり方だと贈与税がかかるのか?
    国税庁のホームページ等で示されている「扶養義務者相互間における生活費・教育費の非課税」のルールには、重要な2つの原則があります。
    ① 「必要な都度」支払う原則(過去の補填はNG)
    国税庁の規定では、贈与税がかからない教育費とは「生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのもの」に限られます。 一昨年や昨年など、「過去にすでに支払いが終わっている学費」をあとからまとめて補填する行為は、"その都度"の支払いには該当しません。それは教育費の支払いではなく「過去に親が立て替えたお金の精算(親への現金贈与)」または「孫への単なる資産の譲渡」とみなされ、通常の贈与税の対象になります。
    ② 「直接これらに充てる」原則(父親の口座はNG)
    非課税となるのは、祖父から「教育費として直接支払いに充てられる場合」です。 今回の振込先は孫本人ではなく「孫の父親(息子)」の口座を予定されています。いくら名目が学費の補填であっても、父親の口座にお金を振り込んでしまうと、税法上は「祖父から父親への贈与」として扱われます。父親の年間110万円の基礎控除額(30万円×6回=180万円なので、110万円を超えた70万円分)に対して、父親に贈与税が課されることになります。
    2. 国税庁の指針に沿った「確実な対応策」
    今後、贈与税を発生させずに祖父からの学費援助を有効に行うための対応策は以下の通りです。
    対応策A:これからの学費を「必要な都度」、祖父が直接支払う(推奨)
    過去の分を補填するのではなく、「これから発生する未来の学費」を祖父が援助する方法に切り替えます。
    やり方: 学校から学費の振込用紙や請求が届いたタイミングで、祖父の口座から学校の指定口座へ直接学費を振り込みます(あるいは、孫の学費振込口座へ必要額をその都度振り込み、すぐに学校へ支払う)。
    理由: これであれば「必要な都度、直接教育費に充てた」状態になるため、年間150万円という金額であっても全額非課税になります。
    対応策B:暦年課税の基礎控除(年間110万円)の枠内で行う
    どうしても過去の補填や父親の口座への送金を行いたい場合は、贈与税がかからない基準(年間110万円の基礎控除)のルールに従う必要があります。
    やり方: 150万円〜180万円を一度に、あるいは同じ年に小分けにして送るのではなく、「1月1日〜12月31日までの1年間」の合計受取額が110万円以下になるようにスケジュールを調整して送金します。
    注意点:
    父親の口座に振り込むなら、父親がその年に他から受ける贈与も含めて110万円以下。
    孫の口座に振り込むなら、孫がその年に受ける贈与も含めて110万円以下にする必要があります。
    30万円×6回=180万円を同じ年(1月〜12月分の中)で分けて送ると、合計が110万円を超えるため、超えた部分に課税されます。年をまたいで(例:今年110万円、来年70万円のように)分ける必要があります。
    3. まとめ:今後どうすべきか
    一昨年〜昨年の過去の学費の穴埋めとして、父親の口座に今年180万円を移すのは税務リスクが高いため避けた方が賢明です。
    【今後のベストな進め方】
    過去の学費に対する補填(父親の口座への送金)は、年間110万円の枠を絶対に超えない範囲に抑える。
    残りの援助したい資金については、これからかかる在学中の学費(今年の後期分や来年前期分など)として、学校へ支払うタイミングで祖父が直接支払う。
    この形をとることで、国税庁の規定に完全に合致した、税金のかからない正しい学費援助が可能になります。支払い時の明細(学校からの振込用紙や領収書)は念のためすべて保管しておいてください。

    • 回答日:2026/06/15
    • この回答が役にたった:1
    • 迅速かつ丁寧なご回答、ありがとうございます。
      おかげさまで税務リスクについてよく理解できました。
      ご教示いただいた適切なやり方ですすめようと思います。
      感謝申しあげます。

      投稿日:2026/06/15

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    回答した税理士

    税理士法人 中央総研

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    • 認定アドバイザー評価ランク3
    • 滋賀県

    税理士(登録番号: 127774)

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    過去の学費を後から父親の口座へ補填する形で送金した場合は教育費の非課税扱いが認められにくく父親への贈与と判断される可能性があるため、非課税で援助したいのであれば今後発生する学費を祖父から学校へ必要の都度直接支払う方法等が望ましいと考えられます。

    • 回答日:2026/06/16
    • この回答が役にたった:0

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    回答した税理士

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    • 東京都

    税理士(登録番号: 149046), 公認会計士(登録番号: 35034)

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