未払給与の年末調整について
このタックスアンサーにこのような記載があります。
No.2526 給与が一部未払の場合の源泉徴収|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2526.htm
【年末調整を行う際に未払の給与等が残っている場合は、その未払となっている給与等の金額も年間の給与等の支払金額の総額に含めるとともに、その未払給与等に対応する所得税および復興特別所得税の額も年間の所得税および復興特別所得税の額の総額に含めたところで年末調整を行います。】
ここでいう未払給与等について確認です。
例えば15日締25日支給とします。11/16~12/15を12/25支給、12/16~1/15を1/25支給です。
①まず会計・法人税法の帳簿上、支給日のみ費用計上していた場合
12/25 給与/預金
1/25 給与/預金
この場合も12/16~12/31の労働分の給与について日割りで仮算出?のような事をして年末調整に含める(また、実際に支給・源泉徴収する翌年の年末調整で除外する)のがルールなのでしょうか?
②次に会計・法人税法の帳簿上、いわゆる「未払費用の見越し計上」をしていた場合
12/15 給与/未払費用
12/25 未払費用/預金
12/31 給与/未払費用
1/15 給与/未払費用
1/25 未払費用/給与
この場合はタックスアンサーの未払給与等に該当するという事でよいのでしょうか?
3月決算で年次のみ見越し計上し月次や四半期はしていない場合はこの場合に該当せず①のようになるでしょうか?
③労働契約書・就業規則で定められた給与支払をしていない場合
上記例だと12/25に支給をしていない場合(12/31時点で11/15~12/15分労働の給与が支払われていない)
この場合についても仕訳として未払計上する場合としない場合とあると思いますが、いずれにせよ実際の源泉徴収はしないと思います
もしかしてここで言う未払給与等は③のみなのでしょうか?
仮にそうだとするとタックスアンサーの表現だと一意性が弱く分かりづらい気がします...(所得税法上の未払と法人税法上の未払が異なる感じ?)
ご推察の通り、タックスアンサー No.2526に記載されている「未払給与等」は 「③ 労働契約や就業規則等で定められた支給日が到来しているにもかかわらず、支払われていない給与」 のみを指します。
①・②(翌年支給給与の見越し計上・日割り計算)
該当しません。
国税庁の見解: タックスアンサー No.2509(給与所得の収入金額の収入すべき時期)において、一般の給与の収入確定時期は「契約または慣習等により 定められた支給日」と規定されています。
12/16〜12/31分や12/15締めの給与(1/25支給)は、契約上の支給日が翌年1月25日であるため、所得税法上は「翌年分の給与収入」となります。
会計・法人税上の処理として日割り計算や未払費用の見越し計上(年次・月次を問わず)を行っていたとしても、所得税法上の収入時期(=支給日)は変わりません。そのため、当年の年末調整に日割り等で含める必要はありません。
③(定められた支給日に支払われなかった給与)
こちらのみが該当します。
国税庁の見解: タックスアンサー No.2526の冒頭には「定められた支給日に支払われずに未払となる場合」と明確に記載されています。
本来12/25に支給されるべき給与が資金不足等で支払われなかった場合、所得税法上は「当年に収入すべき権利が確定している未払給与」となります。
したがって、会計上の未払計上の有無にかかわらず、未払となっている給与額およびそれに対応する源泉徴収税額も含めて当年の年末調整を行います。
所得税法と法人税法(会計)における概念の違い
法人税法・会計(発生主義): 労働が提供された期間(12/16〜12/31)に対応する費用として「未払費用」を計上します。
所得税法(権利確定主義): 「契約等で定められた支給日」が到来した時点で給与収入として確定します。
疑問を持たれた通り、法人税法・会計上の「未払費用」と所得税法上の「未払給与」は概念が異なります。タックスアンサー No.2526 は、支給日(12/25等)が到来しているにもかかわらず給与が未払い(遅配・不払い)となっているケースを対象としています。
- 回答日:2026/08/25
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