納税額が変わらない場合の修正申告について
6月末で2回目の決算を迎えた一人法人です。8月末までに決算書類を提出する準備をしていたところ、前期末に期末商品棚卸高230,000の入力を忘ており、0にしていたことに気がつきました。(当期の期首商品棚卸高も0です)
前期の当期純利益はマイナスで、上記の230,000を加味しても当期純利益はマイナスのままのため法人税等の納税額は変わりません。納税額が変わらない場合は修正申告不要(法律上できない)という認識で正しいでしょうか。
前期末の期末商品棚卸高の入力漏れに気づかれ、修正申告が必要か、そもそもできるのかと不安になりますよね。ここまで落ち着いて確認されているのは、とても大切なことだと思います。
結論から申し上げますと、納税額が変わらなくても修正申告は「できない」わけではありません。ご質問の「法律上できない」という認識は、当てはまらないと考えます。
① 修正申告ができる場合
国税通則法19条1項では、納付すべき税額が不足している場合のほかに、先の申告に記載した純損失等の金額(法人の場合は欠損金額を含む)が過大であるときも、修正申告書を提出できると定めています。前期末の棚卸高が漏れていると、売上原価が多く計上され、その分だけ赤字(欠損金)が大きく申告されていることになります。ですから、納税額に変化がなくても、欠損金が過大という理由で修正申告が可能です。
② 提出は義務なのか
通則法19条は「提出することができる」という規定で、提出の時期や必要性は事情により異なります。他の回答にもありますとおり、実務では、手間や費用を考えて見送る例もあります。ただし、そのままにすると次の点が残ります。
・前期の貸借対照表に商品が載らず、当期の期首の数字とつながらない。
・前期の欠損金が実際より多いまま、翌期以降に繰り越される。
・調査などで指摘されたときに、説明の手間がかかる。
③ 当期の処理との整合性
当期の期首商品棚卸高を0のまま申告すると、当期の売上原価が少なくなり、前期の欠損金も大きいままで、帳簿と申告の間にずれが残ります。前期を直す場合は、あわせて当期の期首棚卸高も実際の金額にそろえるのが基本です。どう整えるのが最も整合的かは、当期が黒字かどうか、欠損金の使い方によって変わりますので、前期・当期の申告書を並べて確認してください。
④ 地方税や青色申告への影響
法人事業税や住民税でも欠損金が関わる場合がありますので、地方税の申告にも影響しないか、あわせて確認してください。また、青色申告をされている前提ですので、帳簿が正しいことが大切です。
⑤ すすめ方
決算書と申告書を直す前に、棚卸の根拠(数量・単価が分かる資料)を整えておいてください。直すかどうかの最終的な判断は、顧問税理士さんにご相談ください。
少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/23
- この回答が役にたった:0
回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
回答者についてくわしく知る原則として、所得の変動がある場合には、修正申告が必要となります。
金額的重要性により、実務的には、翌期に修正仕訳を入れることが多いです。
- 回答日:2026/08/06
- この回答が役にたった:0
ご回答ありがとうございます。
修正仕訳とは具体的にどのような仕訳になりますでしょうか。
また修正仕訳を行った場合、前期の修正申告は不要になるのでしょうか。投稿日:2026/08/06
回答した税理士
🌟Empower Your Dreams🌟【起業から上場まで変えられる未来に伴走します】OLIViENT GLOBAL PARTNERS 税理士法人(旧:長南会計事務所)
- 認定アドバイザー
- 東京都
税理士(登録番号: 67029), 公認会計士(登録番号: 4694), その他
回答者についてくわしく知る期末在庫の計上漏れは前期の売上原価を過大にし、赤字(欠損金)を本来より大きく申告した状態を意味します。
当期の納税額が変わらなくても、「申告した欠損金額が過大だった場合」は翌期以降の繰越欠損金の控除額に影響するため、法律上は修正申告が可能であり、原則として必要です。
- 回答日:2026/08/06
- この回答が役にたった:0
ご回答ありがとうございます。
投稿日:2026/08/06
おはようございます、税理士の川島です。
>前期の当期純利益はマイナスで、上記の230,000を加味しても当期純利益はマイナスのままのため法人税等の納税額は変わりません。納税額が変わらない場合は修正申告不要(法律上できない)という認識で正しいでしょうか。
→修正申告は必要かと思われます。前期の決算書の貸借対照表に商品がない・損益計算書の売上原価が過大になっているためです。
まずは決算書・別表の修正を行い、その後当期の期首に商品があるか確認・期末に期末商品棚卸高があるかの確認をされて下さい。
- 回答日:2026/08/05
- この回答が役にたった:0
ご回答ありがとうございます。
投稿日:2026/08/06
本ケースでは、原則として「修正申告」が必要となります。
前期末の棚卸高230,000円の計上が漏れていたということは、前期の売上原価が本来より過大に計算され、結果として「赤字(繰越欠損金)が過大に申告されている」状態です。
国税通則法第19条では、納付税額が過少な場合だけでなく、「純損失等の金額が過大に申告されていた場合」も修正申告の要件と定めています。したがって、法人税額が変わらないとしても、欠損金を正しく直すために修正申告を行わなければなりません(追加の納税額はないため、加算税や延滞税等は発生しません)。
また第2期の決算においては、期首商品棚卸高を230,000円として処理し、整合性を図る必要があります。
上記は青色申告の承認を受けていることを前提とした説明です。白色申告の場合は繰越欠損金制度の対象外となるため、修正申告の実益や必要性が異なります。
なお、前期の申告内容や欠損金の残高によって取り扱いが変わりますので、正確な判断・修正方法については、税理士または所轄の税務署へ具体的な資料をもとにご相談いただくことをお勧めします。
- 回答日:2026/08/04
- この回答が役にたった:0
回答した税理士
税理士法人クラウドパートナーズ - CloudPartnersGroup -
- 認定アドバイザー
- 東京都
税理士(登録番号: 4840), 公認会計士(登録番号: 28575), 社労士(登録番号: 13190554), 中小企業診断士(登録番号: 424441), その他
回答者についてくわしく知る設立以降、青色申告を行っていることを前提として回答させていただきます。
1期目は期末棚卸資産の計上が漏れていた、すなわち売上原価が過大になっていたということになりますので、繰越欠損金の額が23万円過大となっていることになります。
ご認識の通り修正申告を行っても納税額には影響はありませんが、欠損金を過大に申告した事実は修正申告の対象になります。
ただし、1期目とは逆に2期目は利益が多く計上される結果となり、1期目と通算すれば影響はございませんし、修正申告による税理士報酬がかかってしまう点を踏まえると、実務上は修正申告は行わないケースがほとんどかと思われます。
- 回答日:2026/08/04
- この回答が役にたった:0
ご回答ありがとうございます。
設立以降、青色申告を行っております。1期目と通算すれば影響なし、実務上は修正申告を行わないケースがほとんどということで承知いたしました。
投稿日:2026/08/04
