個人事業主のクレジットカード仕訳けについて
個人事業主の経理処理について質問です。
事業用と私用の支払いが混在しているクレジットカードを使用しています。
私は、クレジットカード利用時に
・事業用の支払い → 「消耗品費(または該当経費)/未払金」
・カード引落時 → 「未払金/普通預金」
として処理し、私用分は引落時に「事業主貸/普通預金」で処理しています。
一方、夫は、クレジットカードの引落額をそのまま処理し、年末に事業利用割合を計算して按分すればよいのではないかと言っています。
個人事業主の場合、
①利用時ごとに事業分と私用分を区分して記帳する方法
②年末に利用割合で按分する方法
のどちらが一般的でしょうか。
また、税務上や帳簿の正確性の観点からは、どちらが望ましいのでしょうか。
因みに、カードの利用は電気代や家賃などではなく夫の仕事用の道具の購入か個人的な購入が主になっています。
ご教示いただけますと幸いです。
ご質問のケースでは①の都度区分記帳が原則かつ望ましく、②の年末按分は電気代等の家事按分が必要な支出には適しますが、事業用と私用が明確に区別できる購入には通常用いません。
- 回答日:2026/06/08
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おはようございます、税理士の川島です。
クレカ利用の仕訳の件ですが、
『①利用時ごとに事業分と私用分を区分して記帳する方法』となります。
帳簿の記帳は利用日に行うことが原則です。もし、②の方法となると利用日の記帳が出来ない・明らかにプライベートと分かっているものを家事按分すると、割合によっては経費が多くなる可能性があります。
家事按分は電気代のようにプライベートと事業の支払いがいっしょで、時間や利用料等で分けるときに使います。
- 回答日:2026/06/08
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結論から申し上げますと、ご質問のケースにおいては「① 利用時ごとに事業分と私用分を区分して記帳する方法」が適切であり、税務上もこちらが望ましいと考えられます。
1. クレジットカードの利用における国税庁の原則
国税庁の『帳簿の記帳のしかた』においては、個人事業主の経理処理について以下のように明記されています。
「現金や預金、クレジットカードについては、事業用と私用を区別しましょう。」
(国税庁『帳簿の記帳のしかた』より)
クレジットカードを事業と私用で混在させている場合であっても、原則として「事業用の取引」のみを正しく抽出して帳簿に反映させることが求められます。したがって、利用の都度(または月ごとの明細確認時など)、事業分を「未払金」等で計上し、私用分を「事業主貸」等で処理している質問者様の処理方法は、国税庁の示す原則に合致しています。
2. 「年末に割合で按分」が認められる範囲(家事関連費)
ご主人が提案されている「年末に一括して利用割合で按分する方法」は、国税庁の規定(所得税法第45条、所得税法施行令第96条等)における「家事関連費(かじかんれんひ)」の取扱いに該当します。
国税庁のタックスアンサー(No.2210 必要経費の知識)等では、家事関連費について以下のように説明されています。
「個人の業務においては一つの支出が家事上と業務上の両方にかかわりがある費用(家事関連費といいます。)となるものがあります。 (例)店舗併用住宅に係る費用(租税公課、家賃、水道光熱費など)」
「この家事関連費のうち必要経費になるのは、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます。」
(国税庁 No.2210 必要経費の知識 より)
つまり、按分(割合での計算)が認められるのは、電気代や家賃のように「一つの支出(基本料金や一括請求など)の中に、事業用と私用が混ざっており、物理的に分けることが困難な費用」に限られます。
3. 今回のケース(仕事用の道具の購入など)における判断
今回のご質問では、カードの利用目的が「電気代や家賃などではなく、夫の仕事用の道具の購入か個人的な購入が主」とされています。
仕事用の道具の購入:1回の決済(一つの取引)が100%事業用
個人的な購入:1回の決済(一つの取引)が100%私用
このように「取引ごとに事業用か私用かが完全に独立している(明確に区分できる)」場合、それらは「家事関連費」ではなく、単に「事業費」と「家事費(プライベートの支出)」が1枚のカードに混在しているだけという状態になります。
一つの決済自体が完全に分かれているものを、年末に全体の総額から「○割」と一括で按分する計算方法は、国税庁のいう「業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる金額」としての客観的な証明(取引の記録に基づく明確な区分)が難しくなるため、税務調査等の観点からも望ましくありません。
ご主人の仕事用の道具の購入や個人の買い物のように、決済ごとに用途が分かれている性質の支出については、質問者様が行われている「①利用時(または明細確定時)ごとに事業分と私用分を区分して記帳する方法」が、税務上も帳簿の正確性の観点からも正しく、一般的な処理となります。
- 回答日:2026/06/08
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①の方法が一般的であり、税務上も望ましいです。
仕事用の道具や私的な買い物は、電気代などのように一律の割合で分ける「家事按分」とは異なり、購入ごとに事業用か私用かが明確に判別できるためです。年末に一律の割合で按分する②の方法では、個々の取引の実態を正確に反映できず、税務調査で経費を否認されるリスクが高いかと思います。
帳簿の正確性を担保するためにも、利用明細ごとに事業分は経費、私用分は「事業主貸」として明確に区分して記帳してください。また、事業専用カードを準備するのが最も良いかと思います。
- 回答日:2026/06/08
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