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事実婚パートナーへの外注費は経費にできますか(個人事業主・YouTube運営)

    個人事業として動画コンテンツ制作(YouTubeチャンネル運営)を営んでいます。事実婚のパートナーへ支払う対価の税務上の取り扱いについてご相談させてください。

    【状況】
    ・私は映像制作業の個人事業主(青色申告)です。
    ・パートナーとは事実婚で、婚姻届は提出しておらず、住民票上の同一世帯・生計を一にしています。パートナー自身も開業済みの個人事業主です。
    ・YouTubeチャンネルを運営しており、Google AdSenseは私名義の契約で、広告収益は私の口座に入金されます。
    ・業務分担は、企画・買い出しは二人、撮影はパートナーが担当、台本・編集・投稿等は私が担当しています。
    ・昨年の確定申告では、パートナーへの支払いを外注費として約110万円計上しています。
    ・本年は1月〜4月分を支払えておらず、その間の収益はすべて私個人の収入として扱っています。5月分以降を改めて外注費として支払う形で再開したいと考えています。

    【ご相談したいこと】

    1. 事実婚(生計を一にする)のパートナーへ支払う業務委託の対価を、私の事業の外注費として経費計上することは可能でしょうか。所得税法56条は法律婚の配偶者・親族を対象とすると理解していますが、事実婚の相手に同条が準用される可能性も含め、どう考えるべきかご教示ください。

    2. 経費として認められるために、業務委託契約書・単価表・毎月の請求書・銀行振込といった証憑のほか、整えておくべきものがあればお教えください。

    3. 本年1〜4月分はすでに私個人の収入として扱っています。仮に外注費処理が可能な場合、5月分から支払いを再開するにあたり、1〜4月分はどのように取り扱うのが適切でしょうか(私の収入のまま確定させ、5月分以降のみ外注費とする方針で問題ないか)。

    4. パートナーが受け取った対価からパートナー名義のカードで世帯の生活費の一部を負担する形を考えています。受け取った対価の一部が結果的に世帯の生活費に充てられることについて、税務上留意すべき点があればご教示ください。

    5. 仮に外注費処理が難しい場合、チャンネル運営を二人の共同事業として位置づけ、利益を配分して各自が事業所得として申告する方法は考えられますか。その場合の要件や留意点(AdSenseが私名義であることとの整合性や、配分割合の根拠など)もあわせて教えてください。

     外注費として経費計上できる可能性があります。
     原則として、事実婚のパートナーへの支払いも外注費として処理できます。所得税法第56条は、「法律婚の配偶者」および「親族(6親等内の血族・3親等内の姻族)」を対象とする規定です。事実婚のパートナーは税法上の「配偶者」または「親族」に該当しないため、同条の適用対象にはなりません。ただし、第三者へ外注する場合と同様に、業務の実態があり、報酬が適正な相場であることを示す必要があります。
     実態のない支払い、または相場を大きく超える支払いは外注費と認められず、パートナーへの贈与と判断されるおそれがあります。

     備えておくべき証憑・書類ですが、税務調査で「実態のある外注」であることを説明できるよう、次の書類を整備・保管してください。
     業務委託契約書には、業務内容(撮影)、納期、成果物の所有権、委託料の決定方法を明記します。
     単価表・見積書では、動画1本あたり、または撮影1時間あたりの報酬基準を明確にします。
     作業実績として、撮影日、撮影した動画タイトル、稼働時間を記録したシートやチャット履歴を残します。
     毎月、パートナーが作成してあなた宛てに発行する請求書も必要です。支払いは手渡しではなく、互いの事業用口座間の銀行振込とし、振込明細で資金移動を確認できるようにしてください。

     1〜4月分の未払期間の扱いですが、5月分から外注費として処理を再開する方針で問題ありません。1〜4月分については、パートナーが業務を行っていた場合でも、契約に基づく請求や支払いが実際に発生していなければ、あなたの収入として経費計上せずに確定して差し支えありません。1〜4月分を後からまとめて5月以降に支払うと、税務署から利益調整と見られる可能性があるため、遡及払いは避けてください。業務委託契約書では、契約期間または効力発生日を5月1日以降に設定するのが望ましいです。

     パートナーの収入から生活費を負担する際の注意点として、外注費の「買い戻し」と受け取られないよう、口座は明確に分けて管理してください。パートナーが受け取った報酬をそのままあなたの口座へ戻したり、あなたの生活費を直接補填したりすると、外注費の実態が否定されるおそれがあります。支払われた外注費は、まずパートナー本人の事業口座で管理します。そのうえで、共通の生活費口座を設けるなどし、パートナーが自身の所得から一定額を拠出する形にしてください。拠出額は報酬額に連動させず、世帯全体の生活費分担ルールに基づく固定額とすることが望ましいです。

     事務手続きの簡便さと税務リスクの低さを考えると、「5月以降を始期とする業務委託契約を結び、適正相場で外注費処理する(1〜4月分は考慮しない)」という現行方針を続けるのが、最も確実で推奨されると思います。

    • 回答日:2026/06/26
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