開業前に購入した車両の開業費扱いについて
・開業日→2025年12月1日
・車納車日→2025年5月13日
・購入時の車の状況→2018年3月初年度登録の外車を7年落ちの中古車として230万で購入。
・質問→納車後の5月から開業に向けた調査を開始、プライベート兼用で利用、走行距離80%が開業準備で使用。開業後も走行距離80%は事業利用です。運行日報等は付けていませんでした。
①この場合の減価償却費の考え方は開業後を基準となりますか?5月から原価償却費計上可能ですか?
②5月以降の開業準備期間中のガソリン代、高速代は開業費として計上できますか?
よろしくお願いします。
中古車の減価償却と開業費の取り扱いについて、国税庁の規定や一般的な実務慣行に基づいて回答いたします。
結論から申し上げますと、減価償却費は「12月(開業月)」からの計上が原則となりますが、ガソリン代等は「開業費」として計上が可能です。
以下に詳細な計算方法と注意点をまとめました。
① 減価償却費の考え方(開始時期と計算)
個人事業主の場合、減価償却は「事業の用に供した日(=通常は開業日)」から開始します。
5月から開業準備で使用していたとしても、税務上は「開業日(12月1日)に個人の資産を事業用に転用した」という扱いになるのが一般的です。
そのため、2025年分の確定申告における減価償却費は、12月の「1ヶ月分」のみ計上可能です。5月〜11月分を遡って減価償却費として経費計上することはできません。
【重要】中古車の耐用年数と計算式
7年落ちの中古車(法定耐用年数6年を過ぎたもの)の場合、耐用年数の計算は以下のようになります。
1. 耐用年数: 2年
* 計算式: 法定耐用年数(6年) × 20% = 1.2年 → 2年(2年未満は2年とする)
2. 償却方法: 定額法(届出をしていない場合の原則)
3. 2025年の経費計上額(概算):
* まず、購入から開業前日までの「価値の減少分」を計算し、取得価額から差し引きます(これを「転用時の未償却残高」といいます)。
* その残高を基に、12月分の償却費を計算します。
* ※耐用年数2年の定額法償却率は0.500です。
> 注意点: 2年償却は経費化のスピードが早いため、節税効果が高い反面、初年度(1ヶ月分)の金額は少なくなります。本格的に経費計上できるのは2026年分(1年分フル計上)からとなります。
② 開業準備中のガソリン代・高速代(開業費)
こちらは「開業費」として計上が可能です。
5月以降のガソリン代、高速代などのうち、事業(開業準備)に関連する部分(80%)を集計し、「開業費」という資産(繰延資産)として計上します。
* 計上方法:
* (ガソリン代等の総額)× 80% = 開業費
* 経費化のタイミング:
* 開業費には「任意償却」という特例が認められています。
* 2025年に全額を経費にすることもできますし、赤字であれば今年は経費にせず、利益が出た将来の年に経費にすることも可能です。
③ 非常に重要なリスク管理(事業割合80%について)
質問者様は「走行距離の80%が事業利用」とされていますが、「運行日報等を付けていない」という点が税務調査における最大のリスクとなります。
* リスク: 税務署は客観的な証拠がない場合、高い事業割合(特に50%超)を否認する傾向があります。特に230万円の高級車(外車)で80%という数字は、厳しくチェックされる可能性が高いです。
* 対策:
* 今からでも、Googleカレンダーの予定や調査記録、訪問先の履歴などを元に、「いつ、どこへ、何の目的で移動したか」を可能な限り復元・記録してください。
* 「週○日は調査で遠方へ行った」等の具体的な根拠資料を作成しておくことを強く推奨します。
- 回答日:2026/01/18
- この回答が役にたった:0
早速の回答ありがとうございます。走行履歴をきちんと記載して管理するアドバイス、大変助かりました!
もう一つ確認なのですが、任意保険、月極駐車場代も開業費として計上が可能かお教えいただけますでしょうか。よろしくお願いします。
投稿日:2026/01/19
回答した税理士
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- 認定アドバイザー
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税理士(登録番号: 4840), 公認会計士(登録番号: 28575), 社労士(登録番号: 13190554), 中小企業診断士(登録番号: 424441), その他
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