法人成りに伴う負債の引継ぎと役員貸付金の返済について教えてください
現在、個人事業からの法人化を行う予定です。状況は以下の通りです。
■ 現状
- 個人事業で日本政策金融公庫から900万円の借入あり(個人名義)。
- 法人化にあたり、この900万円の負債を法人に引き継ぐ
- この900万円の借り入れで購入した土地・建物は個人名義のままにし、法人へは賃貸する予定
- 事業用の償却資産(機械・構築物など)は簿価で法人に譲渡する予定
- 譲渡する償却資産の簿価は約241.7万円
- 法人の資本金は100万円で設立
■ 確認したい点
① 法人の開始仕訳について
負債900万円を法人が引き継ぎ、償却資産241.7万円を簿価で法人に移す場合、
差額(約658万円)は役員貸付金になる認識で正しいでしょうか。
② 個人名義の不動産を法人へ賃貸し、
法人→個人へ家賃を支払い、
個人→法人へ役員貸付金の返済を行う場合について
- 家賃と同額を返済に充てることは問題ありませんか。
- 実際の口座間の資金移動は必要でしょうか。
③ 役員貸付金が「役員賞与」等と認定されるリスクについて
- 返済の実態があれば、賞与認定される可能性は低いという理解で正しいでしょうか。
- 注意すべき点があれば教えてください。
■ 補足
- 家賃は相場に基づき設定する予定です。
- 役員借入金は家賃収入で計画的に返済していくつもりです。
① 法人の開始仕訳について ご認識の通りで間違いありません。 法人が「900万円の負債」と「241.7万円の資産(償却資産)」を引き継ぐ場合、法人は資産よりも多くの借金を背負うことになります。この差額(約658万円)は、法人が個人の代わりに借金を肩代わりした形になるため、会計上は「役員貸付金(社長個人への貸付)」として処理するのが一般的です。 仕訳のイメージとしては、法人が負債というマイナスと資産というプラスを受け入れ、その足りない差額分を社長への貸付金として計上することでバランスを取る、とお考えください。
② 個人名義の不動産を法人へ賃貸し、家賃と役員貸付金の返済について 「法人から受け取る家賃」を、そのまま「役員貸付金の返済」に充てるプランですね。こちらも問題ありません。 ただし、重要なポイントが2つあります。 1つ目は「家賃設定」です。相場とかけ離れた高額な家賃にすると税務リスクが高まるため、近隣相場に基づいた適正な金額に設定しましょう。 2つ目は「資金移動」です。帳簿上の相殺で済ませず、実際に「法人→個人(家賃振込)」「個人→法人(返済振込)」とお金を動かすことを強くおすすめします。通帳に履歴を残すことで、税務署に対して「実態のある取引」であることを明確に証明できます。
③ 役員貸付金が「役員賞与」等と認定されるリスクについて 「返済の実態があれば大丈夫」というご理解で正解です。 税務署が役員貸付金を「実質的な賞与(ボーナス)」だと疑うのは、返済する意思が見られなかったり、長期間放置されていたりする場合です。 きちんと返済計画を立て、毎月(あるいは定期的)にお金が返済されている記録があれば、賞与と認定されるリスクは極めて低くなります。大切なのは「計画」と「実績」をセットで残しておくことです。
- 回答日:2026/02/04
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ご丁寧に返信いただきありがとうございます。認識に誤りがないことが確認できました。この方針で開業仕分けを進めていきます。
投稿日:2026/02/04
