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非上場株式譲渡の取得価額について

    A社の発行済株式総数100株のうち50株を所有しており、今回Bから50株を贈与もしくは低額で譲り受ける予定です。(どちらも贈与税が発生するのは承知しております。)Bから贈与された場合、将来100株を譲渡する際の取得価額はBの分は取得価額を引き継ぐとのことですが、Bは取得価額が不明とのことです。そうすると現在所有している50株についても将来、概算取得費の5%で計算することになるのでしょうか。であれば低額でも売買しておいた方がいいのでしょうか?

    ご質問ありがとうございます。贈与税がかかることは承知のうえで、将来売るときの税金まで見通しておきたいというお考え、とても大切な視点だと思います。贈与で受け取る場合と、低い価格で買い取る場合とで、将来の取得費がどう変わるかを整理してみます。

    結論から申し上げると、Bさんから贈与で受け取った50株は、Bさんの取得費を引き継ぎます。その取得費が分からないままですと、将来100株をまとめて売るときは、売却代金の5%を取得費とする方法(概算取得費)を使うことになる可能性が高いと考えます。一方、低い価格でも売買にすれば、その50株は原則として実際に支払った代金が取得費になります。ただ、売買にすると今度はBさんに譲渡所得の税金がかかりますので、どちらが有利かは金額を置いて比べてみるのが安心です。

    ① 贈与の場合の取得費
    贈与で取得した株式を将来売るときは、贈与した人が引き続き持っていたものとみなされ、Bさんの取得費と取得時期を引き継ぎます(所得税法60条1項1号、国税庁タックスアンサーNo.1464)。同じ銘柄を2回以上にわたって取得している場合は、全部の取得価額を合計して1株当たりの金額を出す「総平均法に準ずる方法」で計算します(所得税法施行令118条、タックスアンサーNo.1466)。Bさんの分が不明ですと、この平均が出せません。
    取得費が分からない場合の5%は、国税庁の説明では「同一銘柄の株式等ごとに」認められるとされています(タックスアンサーNo.1464)。ご自身の50株は実額、Bさんの50株は5%、という組み合わせ方は国税庁の資料では示されていませんので、100株全体で5%を使う前提で考えておくのが慎重です。

    ② 低い価格で売買する場合の取得費
    個人から個人への売買では、原則として実際に支払った代金がその株式の取得費になります。例外として、時価の2分の1に満たない価格で買い、しかもBさんの側でその売買に損失が出る場合は、Bさんの取得費を引き継ぐことになります(所得税法59条2項・60条1項2号、所得税法施行令169条)。
    また、時価より低い価格で買った場合、時価と代金の差額は贈与を受けたものとみなされて贈与税の対象になります(相続税法7条)。贈与税の課税価格は、その分だけ小さくなります。

    ③ 比べるときの見方
    売買にすると、Bさんに一般株式等の譲渡所得として税金がかかります(所得税15%・復興特別所得税・住民税5%。租税特別措置法37条の10)。Bさんの取得費が不明なら、Bさんの申告でも代金の5%を取得費とすることになりそうです。つまり、おおまかには売買代金の分だけ「Bさんが今払う税金」と「あなたが将来払う税金」が入れ替わり、贈与税の課税価格がその分小さくなる、という関係になります。代金の額、贈与税の税率、将来の売却時期を置いて試算されることをお勧めします。

    ④ まず取得費を探してみてください
    Bさんの取得費が分かれば、贈与でも実額で計算できます。A社の設立時からの株主であれば払込金額の記録、株主名簿、当時の通帳、増資の登記などに手がかりが残っていることがあります。

    少しでも判断の材料になれば幸いです。

    ※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。

    • 回答日:2026/10/18
    • この回答が役にたった:1

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