源泉徴収されない場合の対応方法
初めまして。業務委託先が源泉徴収を行わない場合の確定申告の
注意点についてお伺いしたく思います。
今年から小さな出版社と業務委託契約を締結し、執筆業をしている者です。
契約当初から先方より源泉徴収はしていないので自分で確定申告時に
手続きしてくださいと説明を受け、これについては了承しました。
確定申告自体は不動産所得・雑所得があり毎年行っていますが
これまで源泉徴収・支払い調書がない状態での確定申告を行ったことがなく
手続きに不安があります。
このような場合、執筆依頼の案件の対応日・名称・単価を帳簿としてエクセルに記録し、
原稿料が振り込まれるネット専業銀行の入金一覧があれば記録としては
足りるものなのでしょうか?
あまり税に明るくはないため、愚問でしたら申し訳ございません。
どうぞよろしくお願いいたします。
結論から申し上げますと、ご提示いただいたエクセルでの記録方法とネット銀行の入金明細(データまたは印刷)の保存により、国税庁の定める帳簿や書類の保存基準を基本的に満たすことができます。
1. 収入を計上する「日付」の基準に注意する
国税庁の規定では、原稿料などの執筆業における収入の計上時期(どの年の売上にするか)は、原則として銀行に入金された日ではなく、「原稿(目的物)の引き渡し(納品)が完了した日」(実現主義)とされています。
エクセルに記録する「対応日」が「納品した日(または検収された日)」であれば問題ありません。12月に納品し、入金が翌年1月になるようなケースでは、納品した年の収入として処理する必要があるためご注意ください。
2. エクセル帳簿に記載すべき項目
国税庁が白色申告や雑所得(業務)の帳簿に求める主な記載項目は以下の通りです。
取引の年月日(納品日)
売上先(取引相手)の名称
金額
取引の内容(「原稿料」「執筆料」など)
ご予定の「対応日・名称・単価」の記録は、これらをほぼ網羅しています。より確実にするために、単価だけでなく「数量」と「合計金額」も合わせてエクセルに記録(または自動計算)できるようにしておくと安心です。
3. ネット銀行の入金明細の扱い
銀行の入金明細は、帳簿の正しさを証明する「証憑(しょうひょう)書類(預金口座の取引明細)」にあたります。
ネット専業銀行の場合は、通帳が発行されない代わりに、対象期間(1月1日〜12月31日)の取引明細をPDF等でダウンロードするか、印刷して保存しておく必要があります。
4. 支払調書と源泉徴収に関する注意点
支払調書の提出は不要: そもそも確定申告時に「支払調書」を税務署に提出・添付する義務はありません。そのため、手元に支払調書がなくても、エクセルで集計した年間収入をそのまま申告書に記入すれば問題ありません。
源泉徴収税額の記入: 源泉徴収されていない取引ですので、確定申告書を作成する際、今回の出版社から得た報酬に対する「源泉徴収税額」の欄は「0」または空欄として処理します。
5. 帳簿・書類の保存期間
作成したエクセル帳簿や銀行の明細データ、また業務に関わる経費の領収書などは、税務署に提出する必要はありませんが、申告後も法律で定められた期間(所得区分や前々年の収入金額により5年〜7年間)自宅等で保管しておく義務があります。
- 回答日:2026/07/17
- この回答が役にたった:1
ご提示いただいた「Excelの記録」と「銀行の入金明細」があれば、確定申告の手続きおよび税務上の証明書類として十分に足ります。 支払調書がなくても確定申告は問題なく行えますのでご安心ください。
Excelの記録と入金明細を組み合わせることで、売上の「時期」と「金額」を正しく証明できます。
Excel帳簿に含めるべき項目は、
取引日(原稿を納品した日、または検収が完了した日)
取引先名(出版社名)
内容(記事タイトルや案件名)
金額(請求金額)
入金日(実際に銀行に振り込まれた日)
入金明細の補足
ネット銀行の入金一覧データは、いつでも閲覧・出力できるようにPDFやCSV形式で毎月保存しておくのが安全です。
プラスであると良い書類
出版社から届いた「採用通知メール」「検収完了メール」自分が送付した「請求書(控)」
これらがあると、Excelの記録が正しいことの強力な裏付けになります。
毎年確定申告(不動産所得・雑所得)をされているとのことですので、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」などの操作には慣れているかと思います。今回の執筆業の売上を入力する際は、以下の2点に注意してください。
「源泉徴収税額」の欄は「0円」または空欄にする
例年は支払調書を見ながら源泉徴収された税額を入力していたかもしれませんが、今回は引かれていないため、入力すると辻褄が合わなくなります。
本来、出版業を営む法人が個人の書き手に原稿料を支払う場合、所得税法により源泉徴収を行う義務が出版社側にあります。 先方が「していない」と言っている場合、単に手続きを失念しているか、免除される特殊な状況(先方が常時2人以下の家事使用人のみにお給料を支払っている個人事業主である場合など)に限られます。ただし、仮に出版社側に源泉徴収の義務違反があったとしても、あなた自身が受け取った全額を正しく申告していれば、あなた側がペナルティ(脱税など)を科されることはありません。 安心して額面通りの金額で売上を申告してください。
- 回答日:2026/07/16
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返信が遅くなり、申し訳ございません。
この度はお忙しい中、親身にご回答を頂きまして
本当にありがとうございます。源泉徴収の義務違反にあたる可能性が高い先方の状況から
帳簿を含めた処理がわからず不安を感じていたのですが
記録に必要な項目を具体的にご教示いただきまして
非常に助かりました。確定申告に向けて、きちんと記録を残していけたらと思います。
この度はありがとうございました。投稿日:2026/07/17
Excel帳簿や銀行の入金明細に加えて請求書・メール等の取引資料を保存し、源泉徴収されていない原稿料は収入全額を申告すれば支払調書がなくても確定申告できますが、原稿料は原則として源泉徴収の対象であるため、念のため出版社側にも取扱いを確認されるとよいでしょう。
- 回答日:2026/07/17
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