確定申告について
旦那の扶養内で個人事業主として働いています。
毎年11月に旦那の会社の組合(警察共済組合)に確定申告を提出しないといけません(扶養の範囲を超えていないかの調査のため)。税法上は経費として認められる飲食費や家事按分が、組合では経費として認められないことがわかっています。認められるのは、交通費や仕事で直接使う用品や研修費などの明らかに経費と認められやすいものだけです。確定申告の際は飲食費や家事按分なども含めた経費で提出したいのですが、共済組合へ提出するものと金額が違っていても問題ないのでしょうか?
また、確定申告提出分と共済提出分でふたつ別の取引登録をすることは可能なのでしょうか?
よろしくお願い致します。
結論から申し上げますと、確定申告書(税務署用)と共済組合への報告額(社会保険用)で「経費の範囲や所得金額」が異なることは、制度上問題ありません。
組合のルールにより対応は異なるかと存じますが、「税務署には税法上の正しい経費をすべて計上して申告」し、「共済組合にはその申告書の控えを提出した上で、組合のルールに従って再計算してもらう(または指定の用紙に書き直す)」のが正しい手続きかと思われます。
ご質問の2点について、実務的な対応方法を解説します。
1. 金額が違っていても問題ないか?
問題ありません。
税金(国税庁)と社会保険(警察共済組合)では、「所得」や「経費」の考え方が根本的に異なるためです。
* 税務署(確定申告):
* 目的: 正しい利益を計算し、税金を納めること。
* 経費: 事業に関連するものは広く認められます(飲食費、家事按分、減価償却費など)。
* 対応: ここでは可能な限り経費を計上して、節税するのが正解です。
* 警察共済組合(扶養認定):
* 目的: 収入が一定以下(130万円未満など)で、生活を維持されているか確認すること。
* 経費: 「その事業をするために直接的かつ必要不可欠な経費」しか認めません。
* 対応: 確定申告書の数字から、組合が認めない経費(飲食費や家事按分など)を足し戻して判定されます。
したがって、「確定申告書を共済組合の厳しい基準に合わせて作る(経費を少なく申告する)」必要はありません。 それをしてしまうと、無駄に所得税や住民税を払うことになってしまいます。
2. 確定申告用と共済用で、2つの取引登録をすべきか?
いいえ、会計ソフト等で「2つの帳簿」を作ることはおすすめしません。
管理が非常に複雑になり、ミスや税務調査でのトラブルの原因になります。
【おすすめの管理方法】
会計ソフト(freeeやマネーフォワード等)は、あくまで「税務署への確定申告用」として、すべての経費(飲食費・家事按分含む)を入力してください。
その上で、共済組合への提出時期(11月頃)に以下の手順をとることが考えられます。
1. 会計ソフトの数字を見る: その時点での売上と経費を出力します。
2. 手元で計算する(Excelやメモ):
* 会計ソフトの「利益」から、共済組合が認めない経費(飲食費、家事按分、減価償却費、青色申告特別控除など)をプラスします。
* この「再計算した金額」が130万円(または組合の基準額)を超えていないか確認します。
3. 提出する:
* 共済組合には「確定申告書の控え」を提出します。
* もし組合指定の「収支申告書」などの記入が必要な場合は、会計ソフトの数字から認められない経費を除いた金額を転記します。
最も注意すべき点(警察共済組合の場合)
警察共済組合は、扶養認定の審査が非常に厳しいことで知られています。
特に注意が必要なのは、「税金の確定申告では扶養内(所得48万円以下など)でも、共済組合の計算では130万円を超えてしまう」ケースです。
* 例: 売上200万円 - 経費150万円(うち家事按分・飲食費・減価償却費が80万円) = 税務上の利益50万円
* 税金:扶養内(配偶者控除対象)
* 共済組合:200万円 - (150万 - 80万) = 認定所得130万円(アウト)
このように、「確定申告書上の所得」ではなく、「売上 - 直接経費」の金額を常に意識して、11月の提出前にご自身でシミュレーションしておくことをおすすめします。
- 回答日:2026/01/18
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回答した税理士
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- 東京都
税理士(登録番号: 4840), 公認会計士(登録番号: 28575), 社労士(登録番号: 13190554), 中小企業診断士(登録番号: 424441), その他
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