海外在住・日本企業からの業務委託収入について
現在、海外の大学に在籍しており、海外で生活しています。日本の住民票は残しています。
今後、日本の企業と複数社で業務委託契約を結び、海外からオンラインで仕事をする予定です。報酬は日本の銀行口座で日本円で受け取る予定です。
現在は親の税金上の扶養および健康保険の扶養に入っています。
この場合について、以下を教えていただきたいです。
・日本と居住国のどちらで税務上の居住者となる可能性があるか
・日本企業からの業務委託収入について、日本または居住国で確定申告等が必要になるか
・複数社から業務委託収入を得る場合、収入は合算して考えるのか
・親の税金上の扶養を維持するための所得の基準
・親の健康保険の扶養を維持するための収入基準
・海外在住の場合、日本の住民税がどのように扱われるか
特に、業務委託収入が年間どの程度になると親の扶養に影響するのか、また「売上」と「所得」のどちらを基準に考えるのかを知りたいです。
海外在住・日本企業からの業務委託というケースについて、一般的な考え方を教えていただけますと幸いです。
ご質問ありがとうございます。海外で学びながら日本の企業とお仕事を始めるとなると、どちらの国で税金の手続きが要るのか、親御さんの扶養はどうなるのか、気になりますよね。一般的な考え方を順にご説明します。
結論から申し上げると、留学の期間が1年以上の予定であれば、日本の税法上は「非居住者」と扱われるのが通常です。その場合、海外で行ったお仕事の報酬は日本の所得税の対象にならず、日本での確定申告も原則として不要です。
① 日本の居住者か非居住者か
日本の居住者かどうかは、住民票ではなく、生活の本拠がどこにあるかを住居・職業・家族・資産などの客観的な事実で判断します(国税庁タックスアンサーNo.2875)。留学で海外に住む方は、留学先に職業があるものとみなして判定し、その期間が1年以上の予定なら、日本に住所がない人と推定されます(所得税基本通達3-2、所得税法施行令15条)。居住国でどう扱われるかは、その国の法律で決まりますので、現地でご確認ください。
② 業務委託の報酬
非居住者が日本で課税されるのは、日本国内で生じた所得だけです。日本の企業から受け取る報酬でも、仕事を海外で行っているなら、日本国内の所得には当たりません(所得税法161条1項、No.2878)。一方、留学が1年未満の予定などで居住者と判定される場合は、すべての報酬が日本の課税対象になり、複数社の分を合算します。その際の基準は「売上」ではなく、売上から経費を差し引いた「所得」です。
③ 親御さんの扶養控除
令和8年分(2026年分)は、合計所得金額が62万円以下であることが要件です(No.1180)。お子さんが非居住者の場合でも、30歳未満であれば扶養控除の対象になり得ますが、親御さんの勤務先に親族関係書類や送金関係書類を出す必要があります(国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等Q&A」)。
④ 健康保険の扶養
健康保険の扶養は税金とは別の制度です。国内に住所があることが原則ですが、海外で留学する学生は例外として認められています(健康保険法3条7項)。収入の基準や確認書類は、親御さんの加入する健康保険組合などにお問い合わせいただくと安心です。
⑤ 住民税
住民税は、1月1日に住民票がある市区町村が課税する仕組みです(地方税法294条・318条)。住民票を残したままの場合の扱いは、お住まいの市区町村にご確認ください。
慣れない海外生活の中、手続きのことまで考えるのは大変だと思います。少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/18
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回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
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