外国株を一部売却する際の取得原価(その単価計算方法)について
外国株売買について以下のような場合
100円/ドルの時に単価30ドルで100株(3,000ドル)購入
110円/ドルの時に単価40ドルで100株(4,000ドル)購入
120円/ドルの時に単価20ドルで100株(1,000ドル)購入
130円/ドルの時に単価50ドルで150株(7,500ドル)売却
この際、最後の売却時の仕訳としては
預金/
/有価証券
/売却益
になるのかと思いますが、
/有価証券
の金額(原価の金額)については
■円貨
100株×30ドル×100円/ドル=300,000円
100株×40ドル×110円/ドル=440,000円
100株×20ドル×120円/ドル=240,000円
300,000+440,000+240,000=980,000円
■数量
100+100+100=300株
■単価
980,000円÷300株=3,266.7円 ※小数第2位四捨五入
■原価
3266.7円×150株=490,005円
でしょうか?
購入の都度その時点で購入した分だけ円貨換算し、
その円貨と株式数量の残高を積み上げていき、
(売却時の計算用の)原価算出の際は日本株と同じ様に円貨÷数量で移動平均単価を算出する
(ドルの残高を積み上げても計算には使用しないので積み上げを記録する必要はないし、売却時に過去の購入時のレートを参照する事もない)
(株式購入時に為替差損益が認識されるので、株式購入に使用する外貨を取得する際の両替レートも売却時に参照する事はない)
という認識でよいのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。外国株は株数・ドル・円の3つが動くので、売却原価を出すときに何を積み上げておけばよいか迷いますよね。
結論から申し上げると、ご認識の考え方(購入のつど円に換算した金額と株数を積み上げ、売却時は円の合計÷株数で単価を出す)で合っています。ドル建ての取得単価や、ドルに両替したときのレートを売却時に使う必要はありません。そのうえで、個人と法人で細かい点が異なりますので補足いたします。
① 個人の場合
・取得費は「総平均法に準ずる方法」で計算します(所得税法施行令118条、タックスアンサーNo.1466)。今回のように3回購入した後の最初の売却であれば、980,000円÷300株で計算する点はご認識のとおりです。
・1株当たりの金額に1円未満の端数が出たときは、原則として切り上げます(租税特別措置法関係通達37の10・37の11共-14)。3,266.66…円は3,267円となり、売却原価は3,267円×150株=490,050円です(小数第2位の四捨五入ではありません)。残りの150株も3,267円で次の計算に引き継ぎます。
・円換算のレートは、購入は約定日の対顧客直物電信売相場(TTS)、売却は約定日の対顧客直物電信買相場(TTB)が原則です(同共-6)。ご例のレートが仲値の場合は、証券会社の取引報告書のレートに置き換えてください。
② 法人の場合
・届出をしていなければ、移動平均法で1株当たりの帳簿価額を計算します(法人税法施行令119条の2第1項1号、119条の7第1項)。ご認識の方法は、移動平均法の考え方そのものです。
・円換算は取引日の仲値(TTM)が原則で、継続適用を条件に、資産の取得はTTS、収益はTTBによることもできます(法人税基本通達13の2-1-2)。
・端数の扱いは、980,000円×150株÷300株=490,000円のように計算すれば生じません。上の切上げは個人についての通達です。
③ 為替差損益について
株を買うときにお手元のドルを使った場合、そのドルの帳簿上の円の金額と、株の取得価額(購入日のレートで換算した円の金額)との差額は、その時点の為替差損益として整理されます。ご認識のとおり、株の売却時に両替時のレートを参照する必要はありません。
少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/18
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回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
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