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ネットバンキングの取引状況照会は領収書の代わりになりますか?

    先日、同様の質問をしたところ、請求内容や消費税が正確に書かれた請求書が別にあれば領収書としても良いとのご回答をいただきましたが、法的根拠として記載されているころがありますでしょうか?

     ネットバンキングの取引状況照会(入出金明細など)は、単体では法的な「領収書(受取証書)」そのものにはなりません。
     しかし、「内容の正確な請求書」と「取引状況照会(振込明細)」の2つをセットで保存することによって、税法上の仕入税額控除や経費計上の要件を満たすことができます。
     この取扱いの法的根拠は、主に消費税法(インボイス制度)と電子帳簿保存法にあります。具体的な法的根拠と国税庁の見解は以下の通りです。

     1. 2つ以上の書類を合わせて「領収書(インボイス)」と認める法的根拠
     消費税法第57条の4(適格請求書の発行義務等)および、国税庁の「消費税の軽減税率制度に関するQ&A」が根拠となります。
     国税庁の公式見解(インボイスQ&A):国税庁は、「一つの書類のみで全ての記載事項を満たす必要はなく、複数の書類の相互の関連性が明確であれば、それらの書類全体で適格請求書(インボイス)の記載要件を満たすものとして取り扱って差し支えない」としています。
     具体的な組み合わせ:事前に相手方から受け取った「登録番号・消費税額・請求内容が正しく書かれた請求書」と、事後に手元に残る「ネットバンキングの取引状況照会(日付・金額・振込先がわかるデータ)」をセットにすることで、初めて「支払いが完了したインボイス(領収書)」としての法的な効力を持ちます。
     2. ネットバンキングの明細データを保存する法的根拠
     ネットバンキングの取引画面やダウンロードデータは、電子帳簿保存法第7条(電子取引のデータ保存)の対象となります。
     電子帳簿保存法一問一答(電子取引関係)「問9」:国税庁は本問において、「インターネットバンキングを利用した振込等も、電子取引に該当する」と明言しています。
     金融機関の窓口で紙の振込明細を受け取る代わりに、画面上に表示される「取引年月日・金額・振込先名等」が記載されたデータが取引情報の正本(エビデンス)として扱われます。
     注意点:このデータは紙に印刷して保存するだけでは不十分で、電子帳簿保存法のルール(改ざん防止規程の作成や、日付・金額・取引先で検索できる状態にする等)に従ってデータのまま保存する義務があります。

     3. 民法上の位置づけ(おまけ)
     民法第486条では、「代金を支払った者は、受取証書(領収書)の交付を請求できる」と定められています。しかし、ビジネスの実務においては、二重発行の手間や手数料削減のため、取引先(売り手)が「銀行振込明細をもって領収書に代えさせていただきます」とあらかじめ指定しているケースが一般的です。税務上は上述の「請求書+振込明細」のセットがあれば問題なく認められます。

    • 回答日:2026/06/12
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