個人が自宅を事務所にしている場合、固定資産税は経費にできるのか
私は、副業で個人事務所を開設し、その仕事を自宅で行っていますが、その場合、自宅(分譲マンション)にかかる固定資産税の一部を、個人事務所の経費として計上できるのでしょうか。その場合、どのくらいの金額を計上できるのでしょうか。
ご質問ありがとうございます。ご自宅で副業のお仕事をされていると、住まいの費用のどこまでを経費にしてよいのか迷いますよね。すでに回答が寄せられていますので、計算の仕方と、あわせて確認しておきたい点を補わせてください。
結論から申し上げると、ご自宅の固定資産税のうち、お仕事で使っている部分は経費にできます。業務の用に供される資産に係る固定資産税は必要経費になる取扱いがあり(所得税基本通達37-5)、ご自宅のように生活と共用している場合は、業務の部分を合理的に区分して計上します。
① 金額の目安
分譲マンションの場合、専有部分の床面積に占める仕事部屋(または仕事スペース)の面積の割合で按分するのが分かりやすい方法です。
例)固定資産税・都市計画税の年税額が12万円、専有面積70㎡、仕事部屋が7㎡の場合
12万円×7㎡÷70㎡=1万2,000円
副業を年の途中で始めた場合は、始めた月からの月割りにします。仕事部屋をプライベートでも使っている場合は、使用時間も考慮して割合を下げておくと説明しやすくなります。
② 固定資産税のほかに按分できるもの
同じ割合で、建物部分の減価償却費、住宅ローンの利息部分(元本の返済部分は経費になりません)、管理費、火災保険料なども経費にできます。電気代やインターネット代は、面積よりも使用時間で按分するほうが実態に合います。
③ 経費にできる条件
生活と共用する費用(家事関連費)は、白色申告の方は「主たる部分が業務に必要で、その部分を明らかに区分できる」もの、青色申告の方は「取引の記録などで業務に直接必要だったことが明らかにされる」部分が経費になります(所得税法施行令96条)。どちらの場合も、間取り図に仕事スペースを書き込んだものと、計算のメモを残しておくと安心です。
なお、副業の所得が雑所得にあたる場合でも、同じ考え方で必要経費にできます。
④ 住宅ローン控除を受けている方は特にご注意ください
住宅ローン控除は居住用部分が対象になるため、仕事で使う割合を経費にすると、控除額が減ることがあります。ただし、居住用の割合がおおむね90%以上であれば、全体を居住用として控除を受けられる取扱いがあります。また、床面積の2分の1以上を居住用に使っていることが控除の要件です。経費を増やした結果、控除が大きく減ってしまうこともありますので、按分割合を決める前に、両方の金額を比べてみることをお勧めします。
少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/18
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回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
回答者についてくわしく知るご自宅にかかる固定資産税の一部を事業の経費として計上することは可能です。
計上できる金額は、事業として実際に使用している部分の割合(家事按分)に基づいて計算します。一般的には、ご自宅の総床面積に対する、事務所として使用しているスペースの「床面積の割合」を用いて計算するのが最も合理的です。
例えば、総床面積の20%を事務所専用としている場合、固定資産税の20%を経費計上できます。
- 回答日:2026/07/01
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プライベートと仕事の両方に関わる費用から、仕事で使用している分を抜き出して経費にすることを「家事按分」と言います。
自宅マンションの固定資産税から、個人事務所分を抜き出す算出方法としては、使用している面積を使うのがわかりやすく、説明もしやすいと思います。
1部屋を丸ごと事務所としているのであれば、固定資産税×1部屋の面積/全体の面積、机などの家具の使用であれば、それを中心としたスペースの面積を全体の面積で割った比率を使用します。
なお、住宅ローン控除の適用を受けている場合は、個人事務所割合を除いた部分が対象となりますが、事業用割合が50%を超えると、住宅ローン控除の適用対象外となります。
また、事業用割合が10%以下であれば、満額適用になります。
参考にしてください。
- 回答日:2026/06/30
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