生計を一にする夫が支払った備品費・サブスク代(AI利用料等)の経費計上について
いつもお世話になっております。
個人事業主として活動しており、青色申告を予定しています。
「生計を一にする親族」が支払った費用を事業主の経費とする際の取り扱いについて、以下のケースについて教えてください。
現在、自宅兼事務所で業務を行っております。業務に付随する一部の備品や通信費について、生計を一にする夫が支払っており、事業主本人の支出(持ち出し)はありません。
住宅ローンについては、支払者が夫であっても事業供用分を按分して経費計上できると認識しておりますが、以下の項目についても同様の考え方が適用できるのでしょうか。
【具体的な質問事項】
① 夫名義のカードで決済しているAIサブスクリプション代(Gemini等)は、業務利用割合に応じて按分し、経費計上できますか?
② 夫が購入したWi-Fiルーターや業務用キーボードの電池代など、10万円未満の消耗品は、夫名義の領収書であっても事業供用分を経費算入できますか?
③ 費用の支払者が夫であり、事業主本人に支出がない場合でも、実態として事業主が業務に使用していれば、夫の支払額を基に経費計上(仕訳:事業主借)して問題ありませんか?
④ 領収書が夫名義の場合、税務調査に備えて、事業主本人が業務に使用していることを証明するために残しておくべき記録はどのようなものでしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。
ご質問のケースは「生計を一にする親族の資産を無償で事業に使用している」状態にあたり、所得税法第56条の考え方に基づき、原則として夫が支払った費用であっても事業に必要な分は経費計上可能です。
① AIサブスクリプション代(Gemini等)
経費計上できます。
夫名義のクレジットカードでの支払いでも、業務でAIツールを使用していれば、業務利用割合(按分率)を乗じた金額を経費にできます。
仕訳例: (借) 通信費 または 支払手数料 / (貸) 事業主借
家族全員でプライベート利用もしている場合は、利用時間や頻度に基づいた合理的な按分根拠を説明できるようにしておきましょう。
② 10万円未満の消耗品(ルーター、電池代など)
経費計上できます。
領収書が夫名義でも、事業用として使用している事実があれば問題ありません。
10万円未満であれば「消耗品費」として一括で経費にできます。ポイントとして、Wi-Fiルーターのように家族全員で共有するものは、住宅ローンや電気代と同じ按分率を適用するのが一般的で合理的です。
③ 支払者が夫で、本人に支出がない場合の仕訳
その通り、「事業主借」で処理して問題ありません。
事業主本人からお金が出ていなくても、家計(夫)から事業へ資金を「借りた(提供された)」という形式です。夫が支払った総額ではなく、「按分後の金額」を事業主借で仕訳します。
根拠: 所得税法第56条により、生計を一にする親族に支払う対価(家賃や給与など)は原則経費になりませんが、その親族が外部へ支払った実費(固定資産税、減価償却費、通信費など)は、事業主の経費として認められています。
④ 税務調査に備えて残しておくべき記録
領収書が夫名義である以上、「本当に事業用か?」を証明する客観的な証拠をセットにしておくのが重要です。以下の記録を推奨します。
利用明細の保管: クレジットカードの明細だけでなく、AIツールの管理画面や設定画面のキャプチャ(アカウント名や利用プランがわかるもの)を保存しておく。
按分根拠のメモ: 「なぜその按分率にしたか」をメモ(例:週5日、1日8時間使用するため、時間比率で○%と算出)して保存しておく。
現物の写真: キーボードなどの備品は、実際に仕事机に設置されている状態を写真に撮っておくことも、実態証明として有効です。
領収書の裏書き: 夫名義の領収書の余白に、「〇〇(事業主名)の業務で使用」と一筆書いておくと、後で見返した際に整理しやすくなります。
何事も、石橋は叩いて渡れ、です。
- 回答日:2026/02/27
- この回答が役にたった:1
大変丁寧にご回答いただきありがとうございます。
とても良く分かりました。
今後の事業に活かしていきます。特に税務調査に備えた記録について、しっかり今のうちから証拠を残しておきたいと思います。
この度は本当にありがとうございました。
投稿日:2026/02/27
