役員退社における資本金の扱いと持分の譲渡について
- 投稿日:2026/11/05
- 相続・事業承継・M&A
- 回答数:2件
合同会社を経営しています。役員は夫婦2人で、代表である夫の退社に伴い妻が新代表に就任予定です。夫の退社に伴い、資本金と持分に応じた会社の評価額の払い戻しが発生すると思いますが、資本金を減らさず維持するために夫の持分を譲渡することを検討しています。この場合は資本金だけでなく評価額の払い戻しも不要になりますか?また、譲渡するにあたり必要な手続きをご教示ください。
持分の払い戻しではなく、
持分の譲渡をされるとよろしいかと考えます。
- 回答日:2026/11/05
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回答した税理士
🌟Empower Your Dreams🌟【起業から上場まで変えられる未来に伴走します】OLIViENT GLOBAL PARTNERS 税理士法人(旧:長南会計事務所)
- 認定アドバイザー
- 東京都
税理士(登録番号: 67029), 公認会計士(登録番号: 4694), その他
回答者についてくわしく知る夫の持分を妻へ譲渡する場合、会社から夫に対する資本金および評価額の払い戻しは不要になります。
国税庁ホームページの情報に基づく取扱いと、必要な手続きは以下のとおりです。
1. 払い戻しが不要になる理由
国税庁の解説において、合同会社(持分会社)の社員が退社する際の「持分の払戻し」と「持分の譲渡」は明確に区別されています。
持分の払戻し(退社に伴う精算):会社財産から退社社員へ金銭等を交付する行為です。資本金等の額の払戻しに相当する部分を超える金額は「みなし配当」(配当所得)、超えない部分は出資の払戻し(譲渡所得等)として取り扱われます(タックスアンサー No.1536)。
持分の譲渡(今回検討されている方法): 会社財産から出資を払い戻すのではなく、夫(譲渡人)から妻(譲受人)へ持分を移転させる個人間の取引となります。会社のお金を動かす行為ではないため、会社の資本金を減額する必要はなく、会社からの評価額の払い戻しも発生しません。
2. 譲渡にあたり必要な手続き(税務上の手続き)
国税庁ホームページで示されている所轄税務署への届出および個人の税務申告手続きは以下のとおりです。
(1) 法人の届出手続き:異動届出書の提出
代表者の変更(夫の退任および妻の就任)に伴い、会社から税務署への届出が必要です。
手続名: [手続名]異動事項に関する届出(異動届出書)
提出先: 納税地の所轄税務署長
提出時期: 異動後速やかに
内容: 代表者氏名・住所の異動内容を記載して提出します。
(2) 個人の税務手続き(持分譲渡に伴う申告)
合同会社の持分の評価は、財産評価基本通達194(持分会社の出資の評価)に基づき、「取引相場のない株式の評価方法」に準じて計算します。持分を「いくらで譲渡するか」によって手続きが異なります。
適正な時価で有償譲渡する場合(売買):
夫の手続き(確定申告):持分の譲渡による所得は「一般株式等に係る譲渡所得等」として申告分離課税(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)の対象となります(タックスアンサー No.1463)。譲渡対価から取得費(当初の出資額等)および譲渡費用を差し引いて譲渡益(プラス)が出る場合、夫は翌年の申告期間内に確定申告書の提出および納税が必要です。
妻の手続き: 適正価額を支払って買い取るため、妻側の税務申告は不要です。
無償(0円)または著しく低い対価で譲渡する場合(贈与・低額譲渡):
妻の手続き(贈与税の申告):個人から著しく低い対価や無償で財産を譲り受けた場合、適正な時価(または時価と支払対価との差額)に相当する金額を「贈与により取得したもの」とみなされます(相続税法第7条、タックスアンサー No.4423)。評価額が年間の基礎控除額(110万円)を超える場合、妻は翌年の申告期間内に贈与税の申告書の提出および納税が必要です。
夫の手続き: 無償の場合は譲渡収入が0円となるため譲渡所得税は発生しません(一部対価がある場合はその対価に基づき計算します)。
(3) 持分譲渡の同意手続
国税庁の通達解説(徴収基本通達第73条関係)等にも記載があるとおり、合同会社の社員がその持分を他者へ譲渡するには、定款に別段の定めがある場合を除き他の社員全員の同意が必要とされています。実務上は持分譲渡契約書の作成および社員総同意書の作成・保管を行います。
- 回答日:2026/11/05
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ご返信ありがとうございます。
無償での譲渡(贈与税がかかることは承知しました)自体は、適切な手続きや書類の作成を踏めば特に問題ないのでしょうか。ちなみに、ざっくりとした評価額は70万円ほどで、退社する旧代表の出資額は15万円です。この場合は申告不要でしょうか?投稿日:2026/11/05
