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M&A譲渡益の分配について

現在、個人で保有する未上場株式(一般株式等)を譲渡する手続きを進めております。この譲渡にあたり、実務をサポートしてくれたメンバーへの報酬の支払いと、その税務処理についてアドバイスをいただけますでしょうか。

1. 取引の概要

譲渡対象: 未上場株式
譲渡価額: 90万円
取得費: 10万円
実務体制: 株主(私)のほかに、学生メンバー2名が代理人として譲渡実務(買い手との交渉、資料作成、法務手続きの代行等)を遂行。代理人証明書(委任状)を締結済み。

2. 税務上の質問事項
① 実務報酬の「譲渡費用」への算入可否について
代理人として実務を主導したメンバー2名に対し、成功報酬を支払う予定です。この報酬は、所得税法上の「資産の譲渡のために直接要した費用(譲渡費用)」として認められる可能性はありますでしょうか。
「代理人証明書」が存在し、実務への不可欠性が証明できる場合、否認リスクを最小限にするためのアドバイスをいただけますと幸いです。

② 納税予備費を留保した「2段階分配」の妥当性
譲渡費用の否認リスクを考慮し、以下の精算方法を検討しています。

第1段階: 譲渡所得税相当額(約20%)を一旦株主の元に留保し、残りをメンバーに分配する。

第2段階: 確定申告において経費算入が認められ、株主の税負担が発生しなかった段階で、留保していた金額を追加分配する。
この手法は、税務的観点から問題ありませんでしょうか。

③ 令和8年度(2026年)以降の税制改正と扶養への影響
報酬を受け取るメンバーは学生(19〜22歳)で、親の扶養に入っています。
2026年度(令和8年度)からの税制改正(基礎控除が123万円、扶養控除の基準が所得85万円=給与年収換算150万円に引き上げ)を前提とした場合、今回の報酬(約30〜35万円)と既存のアルバイト給与(年間約80〜90万円程度)の合計所得が85万円以下であれば、特定扶養親族の枠から外れることはない、という認識で相違ないでしょうか。

④ 三者間での申告の整合性について
株主が「譲渡費用」として申告する一方で、受け取ったメンバーが同額を「雑所得」として正しく確定申告を行うことで、取引の透明性が高まり、株主側の経費認定を補完する材料になりますでしょうか。

疑問点が多く恐縮ですが、専門的な見地からご教示いただけますと幸いです。

実務報酬の「譲渡費用」への算入可否についてですが、所得税法上、譲渡所得の計算では「その資産の譲渡に要した費用」を控除できることが規定されています。代理人として実務を主導したメンバーへの成功報酬は、譲渡のために直接要した費用として認められる可能性があります。

重要なのは、その費用が譲渡のために「直接」かつ「必要」であったことを客観的に証明できるかどうかです。代理人証明書(委任状)が存在し、買い手との交渉、資料作成、法務手続きの代行等の具体的な業務内容が明確であれば、譲渡費用として認められると考えられます。否認リスクを最小限にするためには、委任状の内容を具体的にし、実際に行った業務の記録を残しておくことをお勧めします。

次に、納税予備費を留保した「2段階分配」の妥当性についてですが、この手法自体に税務上の問題はありません。むしろ、譲渡費用の認定に不確実性がある場合の合理的なリスク管理手法といえます。第1段階で税負担相当額を留保し、確定申告で経費算入が確定した後に追加分配する方法は、実務上よく採用される手法です。ただし、最終的な分配額の決定根拠を明確にしておくことが重要です。

2026年度以降の税制改正と扶養への影響についてですが、2026年度からの税制改正により、特定扶養親族の所得基準が85万円(給与年収換算150万円)に引き上げられる予定です。報酬約30〜35万円とアルバイト給与約80〜90万円の合計が、給与所得控除後の所得ベースで85万円以下であれば、特定扶養親族の枠から外れることはありません。アルバイト給与90万円の場合、給与所得は25万円(90万円-65万円)となりますので、雑所得として35万円程度であれば合計60万円となり、85万円の基準内に収まります。

最後に、三者間での申告の整合性についてですが、株主が譲渡費用として申告し、受け取ったメンバーが雑所得として正しく申告することで、取引の透明性が高まります。税務署は申告書の整合性を確認する際、支払側と受取側の申告内容の一致を重視しますので、メンバーが適切に雑所得として申告することが重要です。なお、メンバーが受け取る報酬は雑所得として確定申告が必要になる可能性がありますので、その点もご留意ください。

  • 回答日:2026/04/29
  • この回答が役にたった:0
  • 譲渡費用に関する疑問点にお答えいただき、誠にありがとうございました。加えて質問させていただいてもよろしいでしょうか。(文字数の都合上、返信を二つに分けます。)

    別のスキーム
    経費計上するのではなく、以下の手順で処理を完結させる方針です。

    1. 株主Aの納税
    メンバーB・Cへの支払いを経費(業務委託費)に含めず、利益全額に対して譲渡所得税(20.315%)を申告・納税する。
    ・課税対象額:900,000円-(100,000円+55,541円)=744,459円
    ・所得税・住民税額:151,237円
    2. 分配の実行
    税金と実費を差し引いた残額すべてを、B・Cへ送金する。
    ・900,000円 - (151,237円 + 55,541円) = 693,222円
    ・B・Cへの贈与額:各346,611円
    3. 株主Aの元本:
    株主Aは初期投資額(10万円)も回収せず、すべて贈与原資に充てる。

    投稿日:2026/04/29

  • 3. ご相談したいポイント

    (1)所得区分と実質課税について
    実態は「M&Aの成功報酬」に近いものですが、あえて「税引後利益の贈与」として処理します。国側の税収は増える形となりますが、税務署から「贈与ではなく雑所得であり、源泉徴収漏れである」といった指摘を受けるリスクはありますでしょうか。

    (2)学生受取側の「扶養」への影響
    受取側(B・C)は学生であり、親の扶養に入っています。本件を「贈与」として受け取った場合、この346,611円は「所得」には算入されず、扶養判定に影響を与えないという認識で相違ないでしょうか。

    (3)贈与税の申告義務
    各人の受取額(346,611円)は年間110万円の基礎控除内であるため、贈与税の申告および納税は不要という認識でよろしいでしょうか。

    お忙しいところ恐縮ですが、上記スキームの妥当性についてご教示いただけますと幸いです。

    投稿日:2026/04/29

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