子供の頃に遊んでいたトレカの高額な売却益に関する確定申告について
当方給与所得者です。
20年弱程昔の、小学生の頃遊んでいたトレカを、実家の片付けをしていた際に発見しました。
捨ててしまうのも勿体なかった為売りに出したところ、高額なカードが1枚だけありそのカードが90万円程で売れました。その他は合わせて100円程度です。
それ以前にもトレカを売ったことはありますが、ここ10年近くの間に4,5ほどで、その内1万を超えたのは1回だけ、もう1回は千円以上。残りは500円以下だったと思います。その為、継続的という扱いにはならないかなと考えています。
あまりの高額になってしまった為、税金について心配しています。ご指導の程よろしくお願いいたします。
おはようございます、税理士の川島です。
高額での売却となってしまったことで税金の不安をお持ちとのことですので、今回のケースにおける税務上の取り扱いについて整理してご回答いたします。
1. 所得の区分と「30万円」の基準について
ご質問者様は普段お仕事をされている給与所得者であり、今回はあくまで「子供の頃に集めていたコレクションの不用品処分」であるため、営利目的の継続的な副業(雑所得や事業所得)ではなく、「譲渡所得(資産の譲渡による所得)」として扱われます。
税法上、生活用動産(日常使っている家具や身の回り品など)の売却益は原則として非課税ですが、貴金属や骨とう品などのように「1個(1組)の価額が30万円を超えるもの」については課税対象から除外され、譲渡所得の計算を行うルールになっています。
今回は1枚のカードが約90万円と30万円を超えているため、この1枚の売却については課税(譲渡所得)の対象として検討する必要があります。
2. 税額の計算と「50万円の特別控除」
譲渡所得に該当する場合、税金の計算は以下の式で行います。
【譲渡所得の計算式】
課税される所得 = 売却価額 - 取得費(当時の購入代金など) - 譲渡費用(手数料等) - 特別控除(最高50万円)
ここで重要なポイントが2つあります。
取得費について: 小学生の頃のカードのため当時の購入レシート等がない場合でも、証明が難しいときは概算(売却価額の5%など)を用いるか、あるいは次の特別控除が大きく寄与します。
特別控除(年間50万円): 譲渡所得には、年間で最高50万円の特別控除が用意されています。そのため、仮に取得費が不明(またはゼロに近い)であっても、売却益から50万円を差し引くことができます。
さらに、その譲渡が「所有期間5年超」の長期譲渡に該当する場合(小学生の頃から20年弱所有していれば長期譲渡に該当します)、特別控除後の金額をさらに1/2にした金額が最終的な課税対象(所得金額)となります。
3. 確定申告の要否について
給与所得者の方であっても、給与以外の所得(今回のトレカ売却による譲渡所得など)の合計が年間20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要になります。
今回のケースでは、
売却価額:約90万円
譲渡所得の特別控除:最高50万円
となるため、実際の「所得金額(利益)」が20万円のラインを下回る可能性も十分にあります。ただし、当時の正確な取得費や売却時の手数料(プラットフォームの販売手数料や送料など)をどこまで計上できるかによって計算結果が変わります。
今後のアクション
まずは、
そのカードをいつ頃、いくら位で手に入れたか(当時の記憶や購入の有無)
売却時にかかった手数料や送料などの経費がいくらだったか
を整理していただき、上記の計算式(売却価額 - 取得費 - 経費 - 50万円)にあてはめて、最終的な「所得金額」が20万円を超えるかどうかを確認してみてください。
もし計算の結果、所得が20万円を超える場合や、正確な税額の計算に不安がある場合は、最寄りの税務署や税理士に具体的な数字を伝えてご相談されることをお勧めいたします。
ご参考になれば幸いです。
- 回答日:2026/11/05
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【結論】 令和8年中に売却された前提でお答えします。過去10年で4〜5回、ほとんどが少額という頻度であれば、「営利を目的として継続的に行う資産の譲渡」(雑所得・事業所得)には当たらず(所得税法33条2項1号参照)、課税されるとすれば譲渡所得(総合課税)になると考えられます。さらに、子供の頃に遊んでいたカードは「生活用動産の譲渡」として非課税になる余地もありますが、1枚90万円という価額から見解が分かれるところです。 ただ、課税される前提で計算しても、ご質問の事実関係であれば譲渡所得の金額が20万円以下となり、所得税の確定申告は不要となる可能性が高いです。その場合でも住民税の申告は必要です。
【1】非課税(生活用動産)となるか 生活の用に供する家具・衣服などの動産を売った所得は非課税です(所得税法9条1項9号)。ただし、貴金属・宝石等や「書画、こつとう及び美術工芸品」で1個の価額が30万円を超えるものは非課税の対象から除かれます(所得税法施行令25条)。 トレカはこの列挙に直接は当たらないため、子供の頃に遊んでいた玩具として非課税と考える余地はあります。一方で、市場で90万円の値が付く希少カードは「骨とう」や鑑賞・収集目的の資産に近いとして、課税対象と見る考え方もあります。トレカについて、私が確認した範囲では、国税庁の明確な取扱いは示されておらず、個別の事実関係により判断が分かれます。慎重に進めるなら、次の【2】の課税前提で計算しておくのが無難です。
【2】課税される場合の計算(令和8年分の譲渡所得) ・取得費:当時のパック代を実額で計算するのは難しいため、売却額の5%を取得費とする方法が認められています(所得税基本通達38-16)。 ・譲渡費用:販売手数料・送料などは差し引けます。 ・特別控除:年間50万円(所得税法33条4項)。 ・小学生の頃に取得されたとのことなので、取得から5年超の長期譲渡となり、総所得に算入されるのは2分の1です(同法22条2項2号)。
例:売却額90万円、手数料等9万円とすると 90万円 −(取得費4.5万円+手数料9万円)− 50万円 = 26.5万円 26.5万円 × 1/2 = 13.25万円
同じ年に売った他のカードの分も合算しますが、少額であればほぼ変わりません。
【3】申告が必要か 給与を1か所から受けて年末調整を受けている方は、給与以外の「所得」の合計が20万円以下なら所得税の確定申告は不要です(所得税法121条1項1号)。判定は売却額(収入)ではなく、上の計算後の金額(所得)で行い、長期譲渡所得は2分の1後の金額で判定します(所得税基本通達121-6)。 ただし、次の点にご注意ください。 ・医療費控除やふるさと納税(ワンストップ不適用)などで確定申告をする場合は、20万円以下でもこの譲渡所得を含めて申告します。 ・住民税には20万円以下の申告不要の取扱いがありません。所得税の確定申告をしない場合は、お住まいの市区町村へ住民税の申告をしてください(地方税法317条の2)。 ・同じ年に他にも高額な売却があるなど、合計で20万円を超える場合は確定申告が必要です。令和8年分の申告期限は令和9年3月15日です。
【4】記録の保存 売却日・売却額・手数料・送料が分かる取引画面や明細、カードの写真、子供の頃から持っていたことが分かる事情(実家で発見した経緯など)を残しておくことをおすすめします。取得時期(長期かどうか)や継続的な取引ではないことの説明に役立ちます。
- 回答日:2026/11/05
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