アルバイト収入が主な場合の副業フリーランス収入の所得区分について(事業所得/雑所得)
現在、フルタイムのアルバイトと副業としてフリーランスの仕事を掛け持ちしています。(開業届および青色申告承認申請は提出済みです)
アルバイトの年収は約200万円、副業では年間20万円程度の収入があります。副業の内容は、現時点では隔月で依頼を受けるイラスト制作が主です。
この場合、副業で得た収入は「事業所得」と「雑所得」のどちらで申告すべきでしょうか。
現状では給与収入の割合が大きいため、副業収入が事業所得として認められるかどうかを特に気にしております。ご回答のほど、よろしくお願いいたします。
結論から申し上げますと、「雑所得」として申告すべきと考えられます。現在の状況(副業収入が年20万円程度)では、「雑所得」として判断される可能性が非常に高いです。
以前は「事業所得か雑所得か」の境界線が曖昧でしたが、国税庁が2022年に出した通達(ガイドライン)により、判定基準がかなり明確になりました。
1. 「事業所得」と認められるための新基準
国税庁の通達では、以下の2点が大きな判断軸となっています。
帳簿の保存があるか: 帳簿を付けて保存していれば、原則として「事業所得」になります。
収入が極端に少なくないか: 帳簿があっても、「副業収入が300万円以下」で、かつ「その収入が主たる所得(給与等)の10%未満」である場合、営利性が低いとみなされ「雑所得」に分類される可能性が高いです。
2. ご質問のケースに当てはめると
相談者様の場合、現状は以下の数値になります。
副業収入:20万円
給与収入:200万円(10%ラインは20万円)
「給与の10%」というボーダーライン上にあり、かつ「300万円以下」に該当するため、税務署からは「事業と言えるほどの規模(営利性)や反復継続性があるのか?」と見られる傾向にあります。
3. 事業所得として申告する場合のリスク
「青色申告承認申請」を出しているので事業所得として申告したくなるかと思いますが、以下の点に注意が必要です。
損益通算の否認: もし副業で赤字が出た場合、事業所得であれば「給与所得」と相殺して税金を安くできますが、税務署に「これは雑所得だ」と判断されると、この節税(損益通算)は認められず、修正申告を求められます。
青色申告特別控除: 雑所得と判定されると、青色申告の最大65万円(または10万円)の控除も受けられなくなります。
今後のアドバイス
現在は「雑所得」として申告しておくのが、税務上のリスクを避ける意味では最も無難かと思います。
もし今後、「事業所得」として認めてもらいたい場合は、以下のステップを目指すのが現実的です。
収入を増やす: 副業収入を300万円超にする、または給与収入の10%(現在の例なら20万円強)を明確に超える実績を作る。
実態を整える: 毎日稼働している実態を作る、営業資料を整える、専用の備品を揃えるなど、「事業として本気で取り組んでいる証拠」を積み上げる。
記帳を完璧にする: どんなに少額でも、会計ソフト等で総勘定元帳まで作成し、保存しておく(これは必須条件です)。
- 回答日:2026/01/15
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