海外企業のYouTube広告報酬は「国外取引」と「輸出免税」のどちらですか?
日本在住の個人事業主で、YouTubeで活動しています。現在は消費税の免税事業者で、freeeを使用しています。
オランダ法人Surfshark B.V.から受け取った800米ドルの広告報酬について、消費税区分を教えてください。
契約内容は以下のとおりです。
・自身のYouTubeチャンネルで公開する動画に、60秒以上の広告を組み込む
・広告を動画の前半に配置する
・概要欄と固定コメントに広告リンクを掲載する
・報酬は上記の広告掲載1件につき800米ドル
公開済み動画は2026年9月17日に広告主の承認を受け、10月2日にWiseの米ドル口座へ入金されました。
このように、動画制作と自身のチャンネルでの広告掲載が一体となった契約は、次のどちらに該当するのでしょうか。
① 電気通信利用役務の提供として、提供先の所在地で判定する国外取引(freeeの「対象外」)
② 非居住者への役務提供として、輸出免税(freeeの「輸出売上」)
国税庁の消費税基本通達5-8-3ではウェブサイトへの広告掲載が電気通信利用役務に含まれていますが、今回のような動画内広告への当てはめを確認したいです。
過去の海外企業の広告報酬は「輸出売上」で登録しています。将来の課税事業者判定にも関わるため、今回の適切な区分と判断根拠を教えてください。追加で確認すべき契約条項があれば、ご指示いただけますと幸いです。
結論:契約の中心が「ご自身のチャンネルでの広告の掲載・配信」なら①(国外取引・対象外)、「広告動画の制作・納品や出演」が中心なら②(輸出免税・輸出売上)になる可能性が高く、契約の内容で決まります。
①電気通信利用役務の場合
消費税基本通達5-8-3は、ウエブサイト上に広告を掲載する役務の提供を電気通信利用役務の例とし、国税庁Q&A(問2-1)も「インターネット等を通じた広告の配信・掲載」を挙げます。内外判定は、役務の提供を受ける者の所在地で行い(消費税法4条3項3号、基通5-7-15の2)、受け手がオランダ法人本体なら国外取引で不課税(対象外)です。
②人的役務の場合
同Q&Aは、ソフトウエアの制作など著作物の制作は、インターネットが他の資産の譲渡等に付随して使われるだけで、電気通信利用役務に当たらないとします。動画の制作・出演が報酬の中心なら、国内で行った役務の提供で、非居住者向けは輸出免税です(国税庁タックスアンサーNo.6567、消費税法7条、基通7-2-16・17)。免税には、契約書等で事業者・取引日・内容・対価・相手方を示す書類の保存が必要です。
③課税事業者判定への影響
現在は免税事業者のため、納税はありません。ただし、課税事業者になるかの判定(基準期間である前々年の課税売上高が1,000万円超か)には、国内で行った課税資産の譲渡等の対価の額が入ります(消費税法9条2項)。②の国内取引は判定に含まれ、①の国外取引は含まれないため、区分が将来の判定に関わります。
④確認する契約条項
・800米ドルが、広告掲載の対価か、制作・納品物の対価か
・動画の著作権・二次利用権が広告主に移るか
・制作の指示、納品・修正の義務の有無
・相手方に日本の支店がないか(基通7-2-17)
動画内広告そのものを名指しした通達やQ&Aは確認できませんでした。過去に輸出売上とした分も、契約が同じ内容か見直してください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/14
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回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
回答者についてくわしく知るご記載の前提で、9月17日に報酬を受け取る権利が確定しているのであれば、基本的にはご記載の処理でよいと考えます。
①について、9月17日に800ドルの売上・売掛金をその日の為替レートで円換算して計上し、10月2日に800ドルがWise口座へ入金された時点で売掛金を消し込みます。その際に生じる円換算額との差額1,520円は為替差益となります。
これは円転したかどうかとは別の話です。9月17日に発生した「800ドルの売掛金」が10月2日に「800ドルの外貨預金」に変わるため、その時点までの為替変動を認識します。
②については、年内に入金されたものをすべて入金日のレートで売上計上する方法はおすすめできません。65万円の青色申告特別控除では正規の簿記の原則による記帳が必要であり、売上についても原則として入金日ではなく、収入すべき権利が確定した時点で計上します。
したがって今回であれば、
9/17 売掛金/売上高
10/2 外貨預金/売掛金・為替差益
という処理が基本となります。
③過去分についても、入金時に全額を売上として処理しているのであれば、本来の売上計上日と入金日のレートを確認し、売上と為替差損益に分けて修正するのが適切です。
なお、売上の計上日は「広告主の承認日」と常に決まっているわけではありません。契約上、どの時点で報酬請求権が確定するのかによりますので、今回についても9月17日の承認によって800ドルの報酬が確定する契約になっているかを確認してください。
- 回答日:2026/10/06
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ご質問の契約内容を前提とすれば、私は①の「電気通信利用役務の提供」に該当し、国外取引(freeeでは「対象外」)として処理するのが適切と考えます。
消費税基本通達5-8-3では、電気通信利用役務の提供の例として「インターネット等を通じた広告の配信・掲載」が挙げられています。電気通信利用役務に該当する場合、役務を実際に日本で行ったかではなく、役務の提供を受ける者の所在地によって国内・国外を判定します。
今回重要なのは、単に広告動画を制作してSurfshark社へ納品しているのではなく、ご自身が管理するYouTubeチャンネルにおいて、①動画内に60秒以上の広告を組み込む、②動画前半に配置する、③概要欄・固定コメントに広告リンクを掲載する、という広告掲載を行い、その「広告掲載1件」について800米ドルの報酬を受け取っている点です。
この契約内容であれば、動画制作は広告掲載を実現するための一連の行為であり、取引の中心はご自身のYouTubeチャンネルを利用した広告の掲載・配信にあると考えるのが自然です。したがって、通達5-8-3の「インターネット等を通じた広告の配信・掲載」に該当すると考えます。
役務提供先であるSurfshark B.V.がオランダ法人であり、国外の本店が契約当事者であることを前提とすれば、役務提供先は国外ですので、これは輸出免税取引ではなく、そもそも国外取引となります。そのため、freeeでは「輸出売上」ではなく「対象外」とするのが適切と考えます。
なお、インターネットを利用した取引がすべて電気通信利用役務になるわけではありません。例えば、広告主へ動画そのものを納品し、その制作や出演、広告主による動画の二次利用等が報酬の中心となる契約であれば、別の判断となる余地があります。
今回についても念のため、契約書上の800米ドルの対価の記載、動画の納品義務、著作権・二次利用権の条項を確認してください。ただ、ご質問に記載された契約内容のとおり「自身のYouTubeチャンネルへの広告掲載1件につき800米ドル」という契約であれば、①の国外取引として処理するのが妥当と考えます。
- 回答日:2026/10/05
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回答有難うございます。売上計上と為替差益についてですが、個人事業主・青色65万円控除・freee使用です。取引】2026年9月17日:公開済み動画を広告主が承認。9月18日:800ドルを請求。10月2日:Wiseに800ドル入金。手数料0、円転せず保有中。9月17日に報酬が確定した場合、各日のTTMで次の仕訳が適切でしょうか。9月17日:売掛125,008円/売上高125,008(800ドル×156.26円)10月2日:Wise預126,528円/売掛金125,008円・為替差益1,520円(800ドル×158.16円)①円転していなくても、売掛金回収時に為替差益を計上しますか。②年内に完了・入金した案件は入金日のレートで全額を売上とし、年末未収分だけ売掛金にする方法でも、65万円控除の要件を満たせますか。③②が不適切なら、その方法で登録した過去分も売上と為替差損益に分け修正が必要ですか。
投稿日:2026/10/06
