外国株を2回に分けて購入した際の為替差損益の認識範囲について
法人です。
外国株を外貨で購入した際は為替差損益を認識する(その時点のレートで取得価額を認識する)と思います。
2/1に100株購入して、3/1に200株購入した場合、3/1のタイミングで2/1の100株について2/1~3/1の為替変動による為替差損益は認識するのでしょうか?しないのでしょうか?
投資有価証券(税務上は売買目的でなく期末の評価損益を認識しない)の前提でお願いします。(法基通2-3-27「短期売買目的で取得したものである旨を表示したものの意義」の注書きにあるようなもの)
例えば(外貨残高は0スタートで、銘柄は同じとして)
Ⓐ1/1に1ドル100円のとき、4,000,000円を40,000ドルに両替
Ⓑ2/1に1ドル110円のとき、10,000ドルで1株100ドルの外国株式を100株購入
Ⓒ3/1に1ドル115円のとき、30,000ドルで1株150ドルの外国株式を200株購入
のとき仕訳は
Ⓐ
外貨預金 4,000,000 / 円貨預金 4,000,000
Ⓑ
有価証券 1,100,000 / 外貨預金 1,000,000
/ 為替差益 100,000
Ⓒ
有価証券 3,450,000 / 外貨預金 3,000,000
/ 為替差益 450,000
がまずあると思いますが
Ⓒのときに100株分の2/1→3/1の1ドル110円から1ドル115円への為替変動による
有価証券 50,000 / 為替差益 50,000
も必要なのでしょうか?不要でしょうか?
この為替差損益はⒸの時点で認識しないという事であれば、在高帳での移動平均単価の計算は円ベースで記録計算する必要があるという事になるでしょうか?
(ドルベースで単価計算してから、その単価にレートをかけるような手順は誤りという事でしょうか?)
Ⓒの時点で100株分の為替差損益を認識する必要はありません。仕訳はⒶⒷⒸの3本で完結でよいと思います。
理由
外貨建有価証券のうち売買目的有価証券以外のもの(投資有価証券)は、税務上は発生時換算法によります(法人税法61条の9)。取得時のレートで円換算した金額がそのまま帳簿価額として固定され、その後の為替変動は帳簿価額に反映されません。期末でも換算替えしませんので、途中の追加取得の時点で換算替えする理由もありません。
為替差損益が生じるのは、外貨預金や外貨建債権債務のような「外貨のまま持っている資産・負債」です。ⒷⒸで為替差益が出ているのは、外貨預金(100円で取得したドル)を110円・115円のときに使ったことによるもので、これは正しい処理と思います。
一方、株式は取得した時点で外貨建資産ではなく「取得時レートで円換算した資産」になっているので、以後の為替変動とは切り離されます。
移動平均単価の計算
したがって、移動平均単価は円ベースで計算でよいと思います。
・Ⓑ 1,100,000円(100株)
・Ⓒ 3,450,000円(200株)
→ 合計4,550,000円÷300株=1株15,166.67円
ドルベースで単価を計算してからレートをかける方法だと、「どの時点のレートをかけるか」で帳簿価額が変わってしまい、取得時レートで固定するという考え方と矛盾することになります。
なお、売却時は円ベースの移動平均単価で売却原価を計算し、売却代金は売却時レートで円換算するので、取得後の為替変動分は売却損益に含まれて実現することになります。
- 回答日:2026/09/30
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