開業前にローンでキッチンカーを購入した場合の記帳
今年8月に開業、今年3月に400万円のキッチンカーを頭金200万円を支払い、残金をローンで購入しました。ローン返済は5月より開始。
この場合の頭金、開業前のローン返済の記帳はどのようにしたら良いでしょうか。
【1】考え方
キッチンカーは事業で使う資産なので「車両運搬具」として固定資産に計上します。
ただし、購入・支払いは開業前に行われているため、「開業時の資産」として扱います。
開業前の支払いも、開業後に帳簿へ引き継げます。
【2】仕訳の流れ
① 購入時(3月)
開業前の支払いのため、開業後の帳簿では「事業主借」で記帳します。
仕訳:
車両運搬具 4,000,000/事業主借 4,000,000
(この時点では、事業のために個人が車を購入している状態)
② 頭金支払い(3月)
すでに支払い済みなので、開業後の帳簿ではまとめて以下のように整理します。
頭金分(現金支出)を反映:
事業主借 2,000,000/現金(または預金) 2,000,000
→ 開業後の帳簿上では、個人が先に立て替えた扱い。
③ 開業時(8月)
上記を反映した上で、開業日に「車両運搬具4,000,000円」が資産として存在する状態で帳簿に載せる。
ローン残高(200万円)は「長期借入金」として記帳。
仕訳(開業日付で):
車両運搬具 4,000,000/事業主借 2,000,000
長期借入金 2,000,000
④ ローン返済開始(5月以降)
ローン返済時は、元金部分と利息部分を分けて記帳する。
例:毎月返済50,000円(うち利息5,000円)の場合
長期借入金 45,000/普通預金 50,000
支払利息 5,000/
(元金返済は経費にならず、利息だけ経費)
【3】減価償却の開始時期
減価償却は「事業に使い始めた時点」から開始。
→ 開業月の8月から償却を開始する。
それ以前(3〜7月)はまだ事業利用前なので減価償却はしない。
- 回答日:2025/11/06
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分かりやすく説明していただき、有難うございました。
投稿日:2025/11/07
