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請求書と源泉徴収税についての質問

    取引先から、「請求書に記載する単価を税込価格にしてほしい」かつ「支払い時には税抜算出の源泉徴収税を差し引いた金額を支払いたい」という要望をいただきました。そこで、以下の点について質問したく存じます。

    ①単価を「税込価格」で記載したとしても、合計金額などの欄に「税抜価格」と「消費税額」を記載すれば、源泉徴収税を税抜価格を基に計算しても良いでしょうか。

    例────────────────
    商品1 単価1,100円(税込)
    商品2 単価1,100円(税込)

    小計:2,000円
    消費税:200円
    源泉徴収税:204円
    請求金額:1,996円
    ──────────────────

    ②「税込価格を基に計算した源泉徴収税」が記入された請求書に対し、「税抜価格を基に計算した源泉徴収税」を差し引いた金額を支払うことは、法律上OKですか?

    例────────────────
    請求書
     小計:2,000円
     消費税:200円
     源泉徴収税:224円
     請求金額:1,976円

    実際に支払われる金額:1,996円
    ──────────────────

    以上、大変恐縮ですが、ご教示いただけますと幸いです。

      ①単価を「税込」で記載しても、合計欄で「税抜価格」と「消費税額」が分かれていれば、税抜ベースで源泉徴収して良いか?
     はい、まったく問題ありません。国税庁の通達(国税庁 No.6929)では、源泉徴収の対象金額は原則として「税込」とされていますが、「請求書等において、報酬・料金等の額と消費税等の額が明確に区分されている場合には、消費税等の額を除いた報酬・料金等の額のみを源泉徴収の対象としても差し支えない」と定められています。各品目の単価が税込表示(内税)であったとしても、合計金額の欄で「小計(税抜報酬額)」と「消費税額」が明確に区分されていれば、例外規定が適用されます。ご提示いただいた例の通りに計算し、請求書を発行することは法律上正しい処理です。
     ご提示いただいた計算例(正しい処理)
     商品1・2の税抜合計:2,000円
     源泉徴収税(税抜ベース):2,000円 × 10.21% = 204円(1円未満切り捨て)
     請求金額(支払金額):2,200円 − 204円 = 1,996円

    ②請求書の源泉徴収税(税込ベース)と、実際の支払(税抜ベース)にズレがある状態での支払いは法律上OKか?
     法律上(税法上)は問題ありませんが、ビジネスの実務や会計処理の観点から、請求書の再発行(修正)を強く推奨します。
     源泉徴収の「義務と責任」はすべて、報酬を支払う側(取引先)にあります。国税庁のルール上、請求書に消費税額が明記されている(=区分されている)以上、取引先が「うちは税抜価格を元に計算して源泉徴収(国へ納税)する」と判断することは適法です。しかし、「請求書に記載された請求金額(1,976円)」と「実際の振込額(1,996円)」が一致しない状態のまま処理を進めると、以下のようなデメリットが生じます。
     双方の経理(記帳)が複雑になる
     売掛金の消込を行う際、請求額と入金額に「20円」の差額が出るため、帳簿上の不一致を解消するための調整が必要になります。
     支払調書や源泉徴収票との不一致
     年末や翌年始めに取引先から送られてくる「支払調書」に記載される源泉徴収税額は、実際に天引きされた「204円」になります。手元の請求書(224円)とズレたままになり、確定申告時の確認作業が非常に煩雑になります。
     取引先が「税抜計算で源泉徴収したい」と希望しているのであれば、最初から①のパターン(源泉徴収税を204円、請求金額を1,996円とした請求書)をデータとして発行・送付するのが、お互いの経理処理を最もスムーズにするベストな方法です。

    • 回答日:2026/09/06
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