青色事業専従者給与の源泉所得税について(過去分の未徴収・未納付)
2026年1月より、青色事業専従者である同居家族1名に、月額80,000円の給与を支払っています。
2026年分から青色申告を行う予定で、「青色事業専従者給与に関する届出書」は提出済みです。
これまで給与から源泉所得税を差し引かず、毎月80,000円を全額支払っていました。
また、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は受け取っておらず、源泉所得税の納付および所得税徴収高計算書の提出も行っていません。
先日、税務署から年末調整関係書類と納付書が届いたことで、これらの手続きが必要であることを知りました。
なお、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」も提出していません。
今後は、家族から2026年分の扶養控除等申告書を受け取り、納期の特例を申請する予定です。
以下について、ご教示いただけますでしょうか。
1. 2026年1月から現在までの給与について、源泉所得税は乙欄で計算し、過去の各月分を納付する必要がありますか。
2. 未提出の所得税徴収高計算書は、各月分を個別に作成・提出すればよいでしょうか。
3. 過去に源泉徴収しなかった税額を事業主がいったん負担して納付する場合、家族との精算や帳簿上の処理はどのようにすればよいでしょうか。
4. 今から扶養控除等申告書を受け取った場合、今後の給与から甲欄を適用して問題ないでしょうか。また、年末調整で過去分をどのように扱えばよいでしょうか。
5. 納期の特例を今から申請した場合、いつの給与支払分から適用されるでしょうか。
税務手続きに不慣れなため、必要な対応を確認したく質問いたしました。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
家族への給与支払いに伴う源泉所得税の手続きについて、現状の整理と今後の対応をご説明します。
月額80,000円であれば「甲欄(扶養控除等申告書あり)」を適用することで、源泉所得税は0円(非課税)となります。したがって、今から家族に令和8年(2026年)分の「扶養控除等申告書」を書いてもらい、過去に遡って甲欄を適用すれば、過去分も含めて源泉所得税を支払う(身銭を切る)必要はなくなります。
1. 過去分の源泉所得税を「乙欄」で納付する必要があるか
過去分を「乙欄」で計算して納付する必要はありません。
税務上、その年(2026年)の最初の給料日までに「扶養控除等申告書」の提出を受けるのが原則ですが、出し忘れていた場合でも、年内に提出を受ければ年初に遡って「甲欄」を適用して良いとされています。
• 甲欄の税額: 月額80,000円(社会保険料控除前)の場合、源泉徴収税額は 0円 です。
• 結論: 過去の各月についても源泉所得税は0円となるため、追加で納税が発生することはありません。
2. 未提出の所得税徴収高計算書(納付書)の提出について
税額が0円であっても、「給料を支払った事実」を報告するために所得税徴収高計算書(納付書)の提出が必要です。
• 提出方法: 納期の特例の承認を受けていないため、原則として各月分の納付書を個別に作成し、支払月の翌月10日までに提出することになっています。
• 記載内容: 「支給額」の欄に80,000円、「税額」の欄に「0」と記載します。
• 実務的な対応: 税務署によっては、遅れて提出する分について「1月〜10月分」などを1枚の納付書にまとめて提出することを認めてくれるケースがあります。事前に管轄の税務署へ「扶養控除等申告書を出し忘れており税額は0円だが、過去分の納付書はどう出せばよいか」と電話で確認することをお勧めします。
3. 源泉徴収しなかった税額の精算と帳簿処理
上記1の通り、甲欄を遡って適用すれば税額は0円になるため、事業主の税負担も、家族との金銭精算も発生しません。
• 帳簿上の処理: 毎月80,000円を全額支払っていたとのことですので、帳簿の書き換えや修正は不要です。これまで通り「専従者給与 80,000 / 現金(または預金) 80,000」のままで問題ありません。
4. 扶養控除等申告書の受け取りと年末調整の扱い
今から「令和8年分 扶養控除等(異動)申告書」を家族から受け取ってください。
• 今後の給与: 当然、甲欄を適用して問題ありません(税額0円)。
• 年末調整での扱い: 1月〜12月までの総支給額(80,000円×12ヶ月=960,000円)を対象として年末調整を行います。専従者本人の年収が178万円以下(基礎控除104万円+給与所得控除74万円以下)であれば、年間を通じた所得税も0円となります。すでに毎月正しく0円として処理されている状態になるため、年末調整の結果、追加の徴収も還付も発生せずスムーズに完了します。
5. 「納期の特例」の申請と適用時期
今から「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出した場合、申請書を提出した月の翌月に支払う給与から適用されます。
• 例(10月中に提出した場合): 11月以降に支払う給与から特例の対象となります。
• 注意点: 申請前の期間(1月〜10月支払分)については、特例の対象外です。そのため、上記2の通り原則は各月ごとの納付書提出が必要となります。
まずは落ち着いて、以下の手順で進めてください。
1. 家族から書類を回収する
• 家族に「令和8年分 扶養控除等(異動)申告書」を記入してもらう。
2. 税務署に連絡・確認する
• 管轄の税務署(源泉所得税担当)に連絡し、「専従者給与で扶養控除等申告書を年内に回収したため税額は0円だが、1月からの納付書(所得税徴収高計算書)はどのように提出すればよいか」を確認する。
3. 納期の特例を申請する
• 「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出する(来年以降、年2回の提出で済むようになります)。
4. 年末調整を行う
• 12月の給与支払いが終わったら、届いた書類を参考に年末調整を行い、法定調書合計表などを税務署へ提出する。
よろしくお願いいたします。
- 回答日:2026/10/28
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