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法人の在庫を役員に卸売する場合の価格について

法人の在庫を役員に卸売する場合の価格について
法人が保有する在庫を役員に卸売り販売する場合、役員が自家消費ではなく販売目的で購入するときは、所得税基本通達36-23の値引販売に関する非課税要件を満たしません。同通達の要件(3)は、値引販売する数量が、一般の消費者が自己の家事のために通常消費する程度であることを求めており、転売する目的での購入はこれに当たらないためです。
「取得価額以上、かつ通常販売価額の70%以上であれば非課税」という目安もそのままは使えません。

消費税法基本通達10-1-2では、棚卸資産を役員に譲渡する場合、仕入価額以上かつ通常販売価額のおおむね50%以上であれば「著しく低い価額」に該当しないとされています。ただし、これは法人の消費税の課税標準を判定する基準であります。

卸売価格はどうしたらいいですか?

>卸売価格はどうしたらいいですか?
法人が第三者の取引先に卸している価格(通常の卸売価格)と同じ価格にするのが妥当と考えます。
役員が転売目的で買う場合、所得税基本通達の値引販売の非課税の取扱いは使えません。
そのため、時価より安く売った分は、すべて役員への経済的利益として扱われます。
この経済的利益は、法人税法により役員給与に含まれます。
定期同額給与などには当たらないため、法人では損金になりません。
役員側では給与所得として課税され、法人には源泉徴収の義務が生じます。
この取引は商売としての卸売なので、比べる時価は小売価格ではなく、同じ条件の第三者への卸売価格です。
数量や支払条件が同じであれば、他の卸先と同じ価格にしておけば経済的利益は生じません。
消費税法基本通達の「仕入価額以上かつおおむね50%以上」は、消費税を時価で課税するかどうかの基準にすぎません。
この基準を満たしても、所得税や法人税で役員給与とされない保証にはなりません。
第三者への卸売の実績がない場合は、同業者の卸売価格などを参考に、説明できる価格を決めておく必要があるでしょう。

  • 回答日:2026/10/17
  • この回答が役にたった:0

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【結論】
価格は法人税法上の時価、すなわち通常の卸売価額で決める必要があります。ご指摘の消費税法基本通達10-1-2の50%基準を満たすだけでは足りません。基準が2つ別にある、とお考えいただくのが実務的です。

【根拠】
まず消費税です。消費税法28条1項ただし書により、法人が資産を役員に譲渡した場合、対価が譲渡時の価額に比し著しく低いときは時価が課税標準となります。消費税法基本通達10-1-2「著しく低い価額」は、これをおおむね50%に満たない場合としたうえで、棚卸資産については、当該資産の課税仕入れの金額以上であること、かつ通常他に販売する価額のおおむね50%に相当する金額以上であることの両方を満たせば該当しないものとして取り扱う、としています。
法人税はこれとは別の問題です。法人税法基本通達9-2-9「債務の免除による利益その他の経済的な利益」の(2)は、役員等に対して所有資産を低い価額で譲渡した場合における資産の価額と譲渡価額との差額に相当する金額を、経済的な利益として挙げています。これは役員給与として扱われます。
さらに9-2-11「継続的に供与される経済的利益の意義」の(1)は、9-2-9の(2)に掲げる金額でその額が毎月おおむね一定しているものが定期同額給与に当たるとしています。裏を返せば、臨時・単発の卸売はこれに当たらず、差額部分は損金不算入となり、役員側にも給与課税が生じます。

【注意点】
消費税の50%基準を満たしても、法人税側で時価との差額が役員給与と認定される余地は残ります。この2つを混同しないことが肝心です。
なお同通達10-1-2にはただし書があり、役員及び使用人の全部につき一律に、または勤続年数等に応ずる合理的な基準により普遍的に定められた値引率に基づく場合は別扱いとされています。社内制度として設計するのであれば、この要件を満たす形にする方法も考えられます。

【その他】
実際に第三者へ卸している価額があれば、それが最も説明しやすい時価です。ない場合は、通常販売価額から合理的な卸売マージンを控除した額と、その算定根拠を書面で残しておくことをお勧めします。
役員が使用人兼務役員であるかどうかでも整理が変わります。

※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。

  • 回答日:2026/10/17
  • この回答が役にたった:0

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回答した税理士

架間祐太税理士事務所

架間祐太税理士事務所

  • 認定アドバイザー評価ランク4
  • 石川県

税理士(登録番号: 150934)

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