派遣社員が立て替えた派遣先の経費の会計処理について
質問お願いいたします。
A社所属派遣社員→派遣先B社で利用した経費をA社で経費精算、証憑はB社へ提出/A社での経費精算の会計処理は課税10%「客先への請求」という勘定科目、その後、A社は派遣売上と同時に、B社に経費精算額を課税10%「売上」として請求。
個人的には経費が提供ービスの一環としているわけでもないですし、派遣先の立替を行っているような気がしてるのですが、仮払消費税、仮受消費税として計上されるため、費用での会計処理でよろしいのでしょうか。なお、A社には証憑は何も残りません。
お忙しいところ恐縮ですがアドバイスいただけますと幸いです。
ご質問ありがとうございます。派遣先で使った経費をいったん派遣元で精算し、派遣先に請求する流れについて、どう処理するのが正しいのか迷われているのですね。ご自身で「立替ではないか」と感じておられる見立ては、実態に近いと思います。
結論から申し上げると、実質的にB社の費用をA社が立て替えているだけで、証憑もB社に渡っているのであれば、「立替金」で処理し、消費税の課税売上や課税仕入れにはしない整理が自然です。ただし、契約の内容によって変わりますので、順に確認してください。
① 立替金で処理する場合
支払時:借方「立替金(B社)」/貸方「現金・未払金」
B社に請求した時:借方「売掛金」/貸方「立替金」
この処理では、売上も費用も立たず、「仮受消費税」と「仮払消費税」も発生しません。国税庁の質疑応答事例(「ホテルの客のタクシー代の立替払」)では、本来は相手が直接支払うべき代金を立て替え、その旨を明確に区分して精算する場合は、課税の対象にならず、立て替えた側の課税仕入れにもならないとされています。あわせて、立替分は請求書に区分して記載し、手数料などを上乗せしないことが大切です。上乗せがあると、全額が課税の対象になります。
② 費用処理と課税売上の両建ての問題点
A社に証憑が残らないのに「課税10%」の費用として処理すると、仕入税額控除に必要な帳簿と請求書等の保存の要件(消費税法30条7項)を満たせない可能性があります。一方で、B社への請求を課税売上にすると、仮受消費税だけが残り、納める消費税が増えるおそれがあります。
③ 費用処理が適切な場合
派遣契約で「経費は派遣料に含まれ、A社が負担する」とされているなど、経費の提供がサービスの一部になっている場合は、A社の費用であり、B社への請求は役務の対価として課税売上になります。この場合は、証憑がA社に必要です。
④ インボイスへの対応
立替払いの精算方法については、国税庁のインボイス制度のQ&Aに案内があります。B社が仕入税額控除を受ける際の書類の扱いを、B社ともあらかじめ合わせておくと安心です。
まずは派遣契約書の経費精算の条項をご確認ください。少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/29
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回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
回答者についてくわしく知るA社とB社の契約で、経費込みで請求するということになっていれば、立替処理しないことも考えられます。契約書を調べてみてください。
A社はB社に対する請求書がありますので、問題はないと思います。
- 回答日:2026/10/29
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