会社設立前に個人負担した費用の会計処理について
設立前に代表取締役が個人で以下を支払いました。
- 会社設立関連費用:登記費用・司法書士報酬等
- バーチャルオフィス:年間利用料、デポジット5,000円)
- プリンター用インク:948円(税込、設立後も含む会社業務用)
**個人支払総額:357,349円**
なお、デポジットから設立後の郵便費用が差し引かれ、残高は3,200円です。
以下についてご教示ください。
1. 設立関連費用331,601円は全額「創立費」に計上できますか?
2. バーチャルオフィスの年間利用料とデポジットはどう処理すべきですか?
3. インク代948円は「消耗品費」で問題ありませんか?
4. 上記を会社負担とし、合計357,349円を「役員借入金」として計上できますか?
5. 初年度は赤字見込みですが、創立費は償却せず翌期以降に繰り延べることができますか?
よろしくお願いいたします。
>1. 設立関連費用331,601円は全額「創立費」に計上できますか?
全額を創立費にできます。
法人税法施行令では、創立費を「設立登記の登録免許税その他、法人の設立のために支出した費用で、その法人が負担すべきもの」と定めています。
司法書士報酬や定款認証の費用もこれに含まれます。
>2. バーチャルオフィスの年間利用料とデポジットはどう処理すべきですか?
年間利用料は「地代家賃」または「支払手数料」で処理します。
本来は期末時点でまだサービスを受けていない月の分を「前払費用」に振り替えるべきですが、支払日から1年以内のサービス分を毎期続けて支払時の費用にしているなら、全額をその期の費用にして構いません(法人税基本通達の短期前払費用の取扱いです)。
デポジット5,000円は返ってくるお金なので「差入保証金」などの資産に計上し、そこから差し引かれた郵便費用1,800円は「通信費」に振り替え、残高3,200円を資産として残します。
>3. インク代948円は「消耗品費」で問題ありませんか?
問題ありません。
設立後も会社の業務に使うものなので、消耗品費で処理してよいでしょう。
>4. 上記を会社負担とし、合計357,349円を「役員借入金」として計上できますか?
できます。
会社が負担すべき費用を代表者が立て替えた形になるので、相手勘定は役員借入金(または未払金)とします。
会社から代表者に返済した時点で、役員借入金を取り崩します。
>5. 創立費は償却せず翌期以降に繰り延べることができますか?
できます。
法人税法施行令では、創立費の償却限度額(その期に経費にできる上限)は「創立費の残高全額」とされています。
いつ、いくら償却するかは会社が自由に決められます(任意償却)。
このため、赤字の期は償却せずに資産として残し、利益が出た期に償却する処理が認められます。
- 回答日:2026/10/24
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