創立費として計上していた火災保険が解約により返金された場合の処理について
会社設立時の賃貸事務所必要経費(役員個人立替)を創立費としています。開業前に必要にせまられて事務所移転する事となり、火災保険を解約、役員個人口座に返金がありました。創立費は固定資産台帳に入れています。
役員口座に振り込まれた返金を法人口座に振り込まずに、会社から役員への返金として処理するのか、それとも役員個人口座から返金額を法人口座に振り込んでから処理するのでしょうか。または他の方法で処理するのでしょうか。
どのように対処すればいいかお教えいただければ幸いです。会計ソフトはfreeeを使っています。
ご質問ありがとうございます。設立前に役員の方が立て替えたお金が、今度は役員個人の口座に返ってきたとなると、どの口座を通して処理すればよいのか迷いますよね。
結論から申し上げると、法人口座に移してから処理する方法と、移さずに処理する方法のどちらでも整理できます。大切なのは、返金は会社に帰属するお金であることを帳簿の上で明らかにしておくことです。
① まず立替え時の仕訳を確認します
役員が個人で立て替えた費用を創立費としている場合、通常は「創立費/役員借入金(または未払金)」と仕訳されていると思います。この役員借入金のうち、会社がまだ役員に返していない残高があるかどうかで、選ぶ方法が変わります。
② 法人口座を通さない方法(立替分をまだ返していない場合)
役員口座に入った返金は、会社が役員に返すべき立替分の一部を、保険会社から役員へ直接払ってもらった形と整理できます。この場合は
「役員借入金 ××円/創立費 ××円」
と振替伝票を入れます。会社が役員に返す金額がその分減り、創立費も減りますので、お金を動かす必要はありません。freeeでは[振替伝票]で入力し、摘要に「火災保険解約返戻金(役員口座に入金)」と書いておくと、後から見ても分かりやすいです。
③ 法人口座に移す方法(立替分をすでに全額返している場合など)
役員口座から法人口座へ同額を振り込み、
「普通預金 ××円/創立費 ××円」
と入力します。立替分の精算が済んでいる場合は、こちらの方法が自然です。
④ 注意点
・創立費を固定資産台帳に登録されているとのことですので、台帳の金額も返金を差し引いた金額に修正してください。創立費は税務上の繰延資産で、償却の時期と金額は任意に決められます(法人税法32条1項、同法施行令64条1項1号)。
・返金が保険料の一部だけで、解約の際に差し引かれた金額がある場合は、差し引かれた分は創立費に残したままで構いません。
・保険会社からの解約返戻金の通知書と、役員口座への入金記録の写しを、立替えの領収書と一緒に保管しておくと、経緯をたどりやすくなります。
・新しい事務所の火災保険に加入された場合は、会社名義で契約し、法人口座から支払っていただくと、今後の処理がすっきりします。
少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
- 回答日:2026/10/18
- この回答が役にたった:1
回答した税理士
年商3,000万円未満の個人事業・小さな会社専門|ふじみの会計事務所(公認会計士・税理士)|決算だけのスポットもOK・全国オンライン
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
回答者についてくわしく知るこんにちは、税理士の川島です。
火災保険の件ですが、法人の保険であれば基本的には法人口座に振り込んでから処理をされる事をお勧め致します(期間内であることが前提)。
火災保険を創立費とされている場合
例: 普通預金 / 創立費
※固定資産台帳の創立費の金額も変わりますのでご注意下さい。
- 回答日:2026/09/14
- この回答が役にたった:0
