1. 税理士TOP
  2. 税理士相談Q&A
  3. 経理・記帳・仕訳
  4. 高校生向け就職ガイドブックへの企業紹介の掲載費の資産計上可能性について

高校生向け就職ガイドブックへの企業紹介の掲載費の資産計上可能性について

    HR事業をしている企業が高校生向けに各高校へ配布している就職ガイドブックに企業紹介を掲載します。インタビュー撮影などの作業もありました。
    毎年作成しているようで2026年度版となっています。
    配布時期は恐らく短期間に殆ど刷って配布なのではないかと思われますが、多少は1年弱先にも配布するのかもしれません。
    この支払対価が税抜き35万円です。

    これが税務上の繰延資産に該当する可能性はあるでしょうか?
    或いは無形固定資産に該当する可能性はあるでしょうか?
    或いは長期前払費用に該当する可能性はあるでしょうか?
    長期前払費用となれば課税仕入の時期も期間按分になるでしょうか?逆に前者2つなら資産計上でも課税仕入の時期は支払時点で全額でしょうか?

    恐らく紙媒体のみだと思うのですが、もしこれがWeb上の電子媒体オンリーだったり兼用だったりすると異なる処理になり得るでしょうか?Web上に掲載ではなくPDFファイルの配布とかだと更に異なる処理になり得るでしょうか?

    ご質問ありがとうございます。毎年版を重ねる冊子で、配布が1年近く続くかもしれないとなると、いつ費用にしてよいのか迷われますよね。

    結論から申し上げると、紙の冊子への掲載であれば、繰延資産・無形固定資産・長期前払費用のいずれにも当たらず、掲載された冊子が発行された時点(掲載というサービスを受け終えた時点)で、広告宣伝費として費用になると考えます。消費税の課税仕入れも、同じ時点で全額となります。

    ① 繰延資産・無形固定資産に当たらない理由
    税務上の繰延資産は、法人税法施行令14条1項に列挙されたものに限られます。広告宣伝に関するものは「製品等の広告宣伝の用に供する資産を贈与したことにより生ずる費用」(同項6号ニ。看板や陳列棚を特約店に贈与する場合など)で、冊子への掲載料はこれに当たりません。また、掲載によって会社が何かの権利を取得するわけではありませんので、無形固定資産にも当たりません。

    ② 長期前払費用に当たらない理由
    前払費用は「一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出する費用」のうち、まだ提供を受けていない部分です(同条2項)。冊子への掲載は、取材・撮影・制作を経て冊子が発行されれば完了する1回限りのサービスです。その後に高校で配られる期間が長くても、継続的な役務には当たりませんので、配布期間で按分する必要はないと考えます。なお、法人税では期末までに債務が確定した費用が損金になりますので(法人税法22条3項2号)、発行前に支払った場合は前払金とし、発行された事業年度に費用にします。

    ③ 消費税の時期
    課税仕入れの時期は、役務の提供を受けた日です(消費税法基本通達11-3-1)。支払いが先であっても、冊子が発行された課税期間の課税仕入れになります。

    ④ Web掲載やPDFの場合
    Web上に一定期間掲載し続ける契約であれば、掲載期間を通じてサービスを受け続けることになりますので、期間に応じて費用にするのが原則です。ただし、支払った日から1年以内の分を前払いし、毎期同じ処理を続けるのであれば、支払った事業年度に全額を損金にでき(法人税基本通達2-2-14)、その場合は消費税も支払った課税期間の課税仕入れにできます(消費税法基本通達11-3-8)。PDFを制作して配布してもらう形であれば、制作・納品でサービスが完了するという点で、紙の冊子と同じように考えられます。

    契約書や請求書で、冊子の発行日(掲載開始日)と、Web掲載がある場合はその期間を確認しておくと安心です。少しでもお役に立てれば幸いです。

    ※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。

    • 回答日:2026/10/18
    • この回答が役にたった:0

    必須

    あと字

    必須

    質問投稿者以外は返信できません。メールアドレスは質問者の確認のみに利⽤します。

    就職ガイドブックへの掲載料は、一回のみの掲載でしたら、ガイドブックの配布開始日の属する事業年度の損金となります。消費税もそのタイミングに仕入控除を行います。
    参考にしてください。

    • 回答日:2026/09/14
    • この回答が役にたった:0

    必須

    あと字

    必須

    質問投稿者以外は返信できません。メールアドレスは質問者の確認のみに利⽤します。

    回答した税理士

    ストラーダ税理士法人

    ストラーダ税理士法人

    • 認定アドバイザー評価ランク4
    • 東京都

    税理士(登録番号: 129908)

    回答者についてくわしく知る

    質問への回答を投稿してください

    あと字

    タグ指定・タグ変更

    タグのみ変更する場合は変更するタグを選択し、投稿内容は何も書かずに「投稿する」ボタンを押してください。

    知識がなくても安心 税理士選びを専門コーディネーターが丁寧にサポート 相談予約はこちら