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  4. 新リース会計基準における親会社所有建物の子会社利用に関するリース該当性について

新リース会計基準における親会社所有建物の子会社利用に関するリース該当性について

    親会社の建物内に子会社が入居しており、子会社は利用面積に応じた賃料を親会社へ支払っています。
    この場合、新リース会計基準上、子会社は当該利用部分について、使用権資産およびリース負債をオンバランス計上する必要がありますでしょうか。
    なお、子会社が利用する場所については、基本的に親会社から指定されており、子会社の判断で利用場所を変更することはできません。
    また、別のケースとして、親会社が建設した建物を子会社が工場として利用しているケースがあります。
    当該建物は工場として継続的に使用しており、実態として利用場所を変更・移転することは基本的にありません。
    このような場合についても、新リース会計基準上、子会社において使用権資産およびリース負債をオンバランス計上する必要がありますでしょうか。

    ご質問ありがとうございます。親会社の建物に入居している場合と、親会社が建てた工場を使っている場合とで、新リース会計基準の対象になるのかどうか、迷われているのですね。順を追ってご説明します。

    結論から申し上げると、どちらも「その契約がリースを含むか」が入口で、契約と実態によって結論が分かれます。お書きいただいた内容からは、1つ目は契約の内容次第で当たらない場合もあり、2つ目は当たる可能性が高いと考えます。

    ① 判断の入口
    新リース会計基準(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」、企業会計基準適用指針第33号)では、契約時にリースを含むかどうかを判断することが求められます。見るのは、「資産が特定されているか」と、「その使用を支配する権利が移転しているか」の2点です。リースに当たる場合、借手は使用権資産とリース負債を計上するのが基本で、不動産の賃貸借も対象に含まれます。賃料という形式だけでは決まりません。

    ② 1つ目(利用場所を親会社が指定する場合)
    資産が契約に明記されていても、貸す側が使用期間を通じて資産を入れ替える実質上の能力を持ち、入れ替えによって経済的利益も得られるときは、特定された資産に当たらないとされています。場所を親会社が指定し、子会社の判断では変えられないとのことですので、親会社がそのような入れ替えを実際に行える立場かどうかが焦点になります。なお、使える部分が物理的に別個の区画であれば、特定された資産と見る方向になります。契約書と運用の実態を合わせてご確認いただくと安心です。

    ③ 2つ目(工場として継続して使う場合)
    建物が特定され、子会社が工場として継続して使い、移転がほとんど想定されないのであれば、入れ替えの実質的な権利があるとは考えにくくなります。そのうえで、子会社が使用から得られる経済的利益のほとんどすべてを享受し、使い方も指図できる状況であれば、リースに当たる可能性が高いと考えます。

    ④ 注意点
    ・短期リースや少額リースには、使用権資産とリース負債を計上しない簡便的な取扱いがあります。
    ・適用時期は2027年4月1日以後開始する事業年度の期首からで、早期適用も認められています。適用の対象となる会社の範囲もあわせてご確認ください。
    ・会計でリースとして処理した場合でも、税務上の取扱いが会計と同じになるとは限りません。法人税の申告での扱いは、別途ご確認ください。

    最終的には契約書の内容で結論が変わりますので、顧問の税理士や公認会計士の先生と一緒にご確認いただくと安心です。

    少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
    ※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。

    • 回答日:2026/11/04
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