2026年1月より、青色事業専従者である同居家族1名に、月額80,000円の給与を支払っています。 2026年分から青色申告を行う予定で、「青色事業専従者給与に関する届出書」は提出済みです。 これまで給与から源泉所得税を差し引かず、毎月80,000円を全額支払っていました。 また、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は受け取っておらず、源泉所得税の納付および所得税徴収高計算書の提出も行っていません。 先日、税務署から年末調整関係書類と納付書が届いたことで、これらの手続きが必要であることを知りました。 なお、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」も提出していません。 今後は、家族から2026年分の扶養控除等申告書を受け取り、納期の特例を申請する予定です。 以下について、ご教示いただけますでしょうか。 1. 2026年1月から現在までの給与について、源泉所得税は乙欄で計算し、過去の各月分を納付する必要がありますか。 2. 未提出の所得税徴収高計算書は、各月分を個別に作成・提出すればよいでしょうか。 3. 過去に源泉徴収しなかった税額を事業主がいったん負担して納付する場合、家族との精算や帳簿上の処理はどのようにすればよいでしょうか。 4. 今から扶養控除等申告書を受け取った場合、今後の給与から甲欄を適用して問題ないでしょうか。また、年末調整で過去分をどのように扱えばよいでしょうか。 5. 納期の特例を今から申請した場合、いつの給与支払分から適用されるでしょうか。 税務手続きに不慣れなため、必要な対応を確認したく質問いたしました。 お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
税理士からの回答
回答日:2026/10/28
家族への給与支払いに伴う源泉所得税の手続きについて、現状の整理と今後の対応をご説明します。
月額80,000円であれば「甲欄(扶養控除等申告書あり)」を適用することで、源泉所得税は0円(非課税)となります。したがって、今から家族に令和8年(2026年)分の「扶養控除等申告書」を書いてもらい、過去に遡って甲欄を適用すれば、過去分も含めて源泉所得税を支払う(身銭を切る)必要はなくなります。
1. 過去分の源泉所得税を「乙欄」で納付する必要があるか
過去分を「乙欄」で計算して納付する必要はありません。
税務上、その年(2026年)の最初の給料日までに「扶養控除等申告書」の提出を受けるのが原則ですが、出し忘れていた場合でも、年内に提出を受ければ年初に遡って「甲欄」を適用して良いとされています。
• 甲欄の税額: 月額80,000円(社会保険料控除前)の場合、源泉徴収税額は 0円 です。
• 結論: 過去の各月についても源泉所得税は0円となるため、追加で納税が発生することはありません。
2. 未提出の所得税徴収高計算書(納付書)の提出について
税額が0円であっても、「給料を支払った事実」を報告するために所得税徴収高計算書(納付書)の提出が必要です。
• 提出方法: 納期の特例の承認を受けていないため、原則として各月分の納付書を個別に作成し、支払月の翌月10日までに提出することになっています。
• 記載内容: 「支給額」の欄に80,000円、「税額」の欄に「0」と記載します。
• 実務的な対応: 税務署によっては、遅れて提出する分について「1月〜10月分」などを1枚の納付書にまとめて提出することを認めてくれるケースがあります。事前に管轄の税務署へ「扶養控除等申告書を出し忘れており税額は0円だが、過去分の納付書はどう出せばよいか」と電話で確認することをお勧めします。
3. 源泉徴収しなかった税額の精算と帳簿処理
上記1の通り、甲欄を遡って適用すれば税額は0円になるため、事業主の税負担も、家族との金銭精算も発生しません。
• 帳簿上の処理: 毎月80,000円を全額支払っていたとのことですので、帳簿の書き換えや修正は不要です。これまで通り「専従者給与 80,000 / 現金(または預金) 80,000」のままで問題ありません。
4. 扶養控除等申告書の受け取りと年末調整の扱い
今から「令和8年分 扶養控除等(異動)申告書」を家族から受け取ってください。
• 今後の給与: 当然、甲欄を適用して問題ありません(税額0円)。
• 年末調整での扱い: 1月〜12月までの総支給額(80,000円×12ヶ月=960,000円)を対象として年末調整を行います。専従者本人の年収が178万円以下(基礎控除104万円+給与所得控除74万円以下)であれば、年間を通じた所得税も0円となります。すでに毎月正しく0円として処理されている状態になるため、年末調整の結果、追加の徴収も還付も発生せずスムーズに完了します。
5. 「納期の特例」の申請と適用時期
今から「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出した場合、申請書を提出した月の翌月に支払う給与から適用されます。
• 例(10月中に提出した場合): 11月以降に支払う給与から特例の対象となります。
• 注意点: 申請前の期間(1月〜10月支払分)については、特例の対象外です。そのため、上記2の通り原則は各月ごとの納付書提出が必要となります。
まずは落ち着いて、以下の手順で進めてください。
1. 家族から書類を回収する
• 家族に「令和8年分 扶養控除等(異動)申告書」を記入してもらう。
2. 税務署に連絡・確認する
• 管轄の税務署(源泉所得税担当)に連絡し、「専従者給与で扶養控除等申告書を年内に回収したため税額は0円だが、1月からの納付書(所得税徴収高計算書)はどのように提出すればよいか」を確認する。
3. 納期の特例を申請する
• 「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出する(来年以降、年2回の提出で済むようになります)。
4. 年末調整を行う
• 12月の給与支払いが終わったら、届いた書類を参考に年末調整を行い、法定調書合計表などを税務署へ提出する。
よろしくお願いいたします。
続きを読む2026年度から青色申告になった個人事業主です。 ヤフオク、メルカリで物販をしています。 社会保険上の扶養の条件が年収130万未満とのことですが、こちらの計算は売り上げから必要経費を引いたもので合ってますか? また、必要経費とは、毎月のスクール代(こちらを支払わないと仕入れができません)、仕入れ金額、送料や手数料、梱包材などの経費をいれてもいいのでしょうか。
税理士からの回答
回答日:2026/10/28
ご質問ありがとうございます。青色申告を始めた年に、物販の収入で扶養から外れないか気になりますよね。税金の「所得」と社会保険の「収入」が同じなのか、迷われるのはもっともです。
結論から申し上げると、「売上から経費を引いた金額で見る」という考え方は大枠では合っていますが、どの経費を引いてよいかは税金のルールではなく、ご家族が加入している健康保険(協会けんぽや健康保険組合)が決めます。そのため、確定申告で認められる経費と、扶養の判定で差し引ける経費は一致しないことがあります。
① 税金(所得税)での必要経費について
所得税では、売上を得るために直接かかった費用や、事業のために通常必要な費用が必要経費になります(所得税法37条1項)。物販であれば、仕入れの金額、送料、販売手数料、梱包材は、事業との結び付きがはっきりしているので、必要経費として扱うのが通常です。
毎月のスクール代は、仕入れ先を使うための会費のように、支払わないと仕入れができないという実態があれば、事業に必要な費用として説明しやすくなります。一方で、ノウハウを学ぶための受講料という性格が強い場合は、内容を確認されることがありますので、契約内容や支払明細を残しておくと安心です。
② 社会保険の扶養の判定について
扶養に入れるかどうかの判定は、健康保険の保険者がそれぞれの基準で行います。ご質問にある130万円の線を、どの金額と比べるのかも保険者の確認事項になります。個人事業の場合、売上から差し引ける経費を、仕入れのように直接かかったものに限る保険者もあり、確定申告書の所得金額をそのまま使えるとは限りません。また、青色申告特別控除は税金の計算のための控除ですので、扶養の判定で差し引けるかどうかも、あわせて保険者に確認しておくと安心です。
③ 確認していただきたいこと
ご家族の勤務先を通じて、加入している健康保険に「個人事業の収入は、どの経費を差し引いて判定するか」を、スクール代・手数料・梱包材など項目を挙げて確認していただくと安心です。あわせて、売上と経費の内訳が分かる帳簿や、月ごとの売上の推移を出せるようにしておくと、手続きがスムーズです。
税金の経費と扶養の判定は、似ているようで別の物差しです。両方を分けて考えていただくと、安心して事業を続けられると思います。少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
続きを読む2026年1月初旬に夫の海外赴任への帯同のため出国しました。(住民票はその際に海外転出となっています)日本で勤務していた勤務先とは雇用関係が継続しており、現在は休職中です。 2025年分については、職場から源泉徴収票の交付を受けています。一方で、2025年中の勤務に関連する残業代や遡及支給が、出国後の2026年1月および2月に支払われました。 このような状況において、2025年分の年末調整が適切に完了していると考えてよいか、また、出国後に支払われたこれらの給与については2026年分の所得として取り扱われ、年末調整が必要なのかどうかご教授いただきたいです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/27
1. 2025年分の年末調整が適切に完了しているか
原則として、2025年分の年末調整は適切に完了しており、やり直しの必要はありません。
国税庁「タックスアンサー No.2509 給与所得の収入金額の収入すべき時期」(所得税基本通達36-9)において、給与等の収入すべき時期(何年分の所得になるか)は次のように定められています。
支給日が定められている給与・手当(通常の残業代など)
契約や慣習により支給日が定められているものは、「その支給日」の属する年分の給与所得となります(所基通36-9(1))。2025年12月勤務分の残業代であっても、支給日が翌年1月である場合は、2026年分の収入金額になります。
給与規程等の改訂(ベースアップ等)に伴う遡及差額
支給日が定められているときは「その支給日」、支給日が定められていないときは「改訂の効力が生じた日」の属する年分の給与所得となります(所基通36-9(3))。
したがって、今回支給された残業代や遡及分が「通常の翌月以降の支給期到来」や「給与規程改訂に基づく差額支給」である限り、これらは2026年分の収入となるため、2025年分の年末調整および交付済みの源泉徴収票に含める必要はなく、適正に完了しています。
※ 例外となるケース
国税庁質疑応答事例『過去に遡及して残業手当を支払った場合』によると、給与規程の改訂等ではなく、計算誤りや未払いなど「本来各支給日に支払うべきであった残業手当」を一括して追加支給したような場合には、本来支払われるべきであった各支給日の属する年分(2025年分)の所得となります。このケースに該当する場合のみ、会社側で2025年分の再計算(源泉徴収票の再交付等)が必要となります。
2. 出国後の給料の取扱いと2026年分の年末調整の要否
出国後に支払われた給料は2026年分の所得となりますが、年末調整の対象にはなりません(不要です)。
(1) 所得の区分と課税関係(非居住者の国内源泉所得)
非居住者の判定
1年以上の予定で配偶者の海外赴任に帯同して出国し、住民票を海外転出とした場合、出国日の翌日(または出国時)から日本の所得税法上の「非居住者」となります(国税庁「タックスアンサー No.2875 居住者と非居住者の区分」、所得税法施行令第15条)。
国内源泉所得の該当性
非居住者となった後に支払われる給料であっても、出国前の日本国内において行った勤務に対応するものは「国内源泉所得」に該当します(所得税法第161条第1項第12号イ、国税庁「タックスアンサー No.2878 国内源泉所得の範囲」)。
源泉徴収税率(20.42%)
国内勤務に基因する手当等全額を非居住者に対して支払う場合、支払の際に一律20.42%(所得税および復興特別所得税)の税率で源泉徴収が行われます(所得税法第212条、第213条、国税庁「タックスアンサー No.2517 海外に転勤する人の年末調整と転勤後の源泉徴収」)。
(2) 年末調整が不要である理由
国税庁の各種手引(『日本における給与に係る源泉徴収制度の概要』等)に「非居住者は年末調整の対象にはなりません」と明記されています。
年末調整は「居住者」を対象として税額を精算する制度です(所得税法第190条、国税庁「タックスアンサー No.2665 年末調整の対象となる人」)。
非居住者が支払いを受ける国内源泉所得の給与については、会社側で20.42%の源泉徴収が行われることで日本での課税関係が原則として完結するため、2026年分の年末調整は行われません。
勤務先への確認事項
源泉徴収税率の確認
2026年1月・2月の支給明細において、出国後の支払分が「非居住者に対する国内源泉所得」として20.42%の税率で正しく源泉徴収されているかをご確認ください。もし居住者扱いのまま通常の税額表(甲欄等)で控除されている場合、会社側で源泉徴収の是正が必要となります。
交付書類の確認
非居住者期間に支払われた給与については、通常の年末調整済みの源泉徴収票ではなく、年末調整未済の源泉徴収票や「非居住者等に支払われる給与、報酬、年金及び賞与の支払調書」が会社から交付される取り扱いとなります。
今年22歳大学4年生です。 今年の収入は、メルカリでの転売による雑所得が約70~80万円になる見込みです。 ネットで以下の文章を見かけました。 「62万円を超えた場合も、令和8年分は19歳以上23歳未満で合計所得123万円以下であれば特定親族特別控除の対象となり、合計所得62万円超85万円以下の区分の控除額は63万円です。一般の扶養控除38万円ではなく特定扶養親族の63万円と同額ですので、親御さんの控除額は変わりません。」 この文章を読んで、 合計所得金額が、62万円超85万円以下の区分の控除額は63万円であるということは、雑所得が85万円で、給与所得が0円の場合、親の控除金額は63万円のままであり、控除額の減額はなく、申請なども必要ないと言うことでしょうか? また、メルカリでの転売の雑所得が850,000円で、給与所得が0円の場合の確定申告等の必要な手続きがあるのでしょうか? メルカリでの雑所得が62万円以上になったとしても、85万円を越えなければ、申請などは必要ないのでしょうか? 教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
税理士からの回答
回答日:2026/10/28
ご質問ありがとうございます。ネットで見かけた説明がご自身の場合にも当てはまるのか、手続が必要なのか、気になりますよね。順にお答えします。
結論から申し上げると、令和8年分で、ご本人の合計所得金額が62万円超85万円以下であれば、親御さんの控除額は63万円となり、特定扶養親族として扶養控除を受ける場合と同じ額ですので、控除額は減りません。ただし、控除の種類が「扶養控除」から「特定親族特別控除」に変わるため、親御さんの側で申告書の提出が必要です。また、ご本人も住民税の申告が必要になる可能性があります。
① 親御さんの手続
ご本人の合計所得金額が62万円を超えると、親御さんの扶養控除の対象から外れ、代わりに特定親族特別控除の対象になります(所得税法84条の2)。この控除は、親御さんが年末調整を受ける方であれば勤務先に「給与所得者の特定親族特別控除申告書」を提出して受け、年末調整を受けない方は確定申告で受けることになります。「申請が不要」というわけではありませんので、年末調整の時期に、見込みの所得金額を親御さんにお伝えください。
② 「合計所得金額」の数え方
ここでいう金額は、メルカリの売上ではなく、売上から仕入れ値・販売手数料・送料などの必要経費を差し引いた雑所得の金額です(所得税法35条2項2号)。見込みの70〜80万円が売上の額である場合は、必要経費を引いた後の額で区分をご確認ください。また、私物の不用品を売った分は非課税で、所得に含めません(所得税法9条1項9号)。
③ ご本人の所得税の確定申告
「雑所得が少額なら申告不要」という特例は、年末調整を受けた給与所得者などに対するものですので(所得税法121条1項)、給与のない方には当てはまりません。給与所得がない方は、所得の合計額が基礎控除などの所得控除の合計額を超えて税額が生じる場合に、所得税の確定申告が必要になります(所得税法120条1項)。令和8年分は基礎控除が引き上げられていますので、ほかに所得がなく、雑所得がご質問の程度であれば、所得税は生じない可能性が高いと思われます。基礎控除の額は、国税庁タックスアンサーNo.1199でご確認ください。
④ 住民税の申告
住民税は所得税と基礎控除の額などが異なり、所得税がかからなくても住民税がかかることがあります。所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告が必要になることがありますので(地方税法317条の2)、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。所得税の確定申告をすれば、その内容が市区町村に伝わるため、住民税の申告を別に行う必要はありません。
⑤ 記録を残しておくこと
継続して仕入れと販売をしている場合、規模によっては事業所得とされることもあります。いずれの区分でも、仕入れや経費の記録、売上の明細を残しておくと、所得の金額を説明しやすく安心です。
卒業前のお忙しい時期かと思いますが、少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
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