株式の譲渡損益の確定申告について教えてください。 個人(会社員)と個人事業主の2通り教えていただきたいです。 個人(会社員)は特定口座で運用している場合は原則、確定申告は不要だという認識ですが、これは個人事業主の場合も同様でしょうか? 確定申告が必要なのは、損失が出た場合に損益通算をする場合だけでしょうか? よろしくお願いします。
税理士からの回答
回答日:2026/11/02
ご質問ありがとうございます。株式の譲渡損益について、会社員の方と個人事業主の方でどう違うのか、そもそも申告が要るのはどんな場合なのか、整理したいということですね。順番にご説明します。
結論から申し上げると、特定口座(源泉徴収あり)で取引している限り、会社員の方でも個人事業主の方でも、株式の譲渡所得について確定申告をしなくてよい点は同じです。また、申告が必要になるのは損益通算をする場合だけではありません。
① 特定口座(源泉徴収あり)の場合
源泉徴収を選んだ特定口座の中の上場株式等の譲渡所得は、確定申告をしないこともできる仕組みです。この取扱いは、申告するか申告不要にするかを口座ごとに選べるとされています(国税庁タックスアンサー 第1476号、租税特別措置法37条の11の3から37条の11の6)。
② 個人事業主の場合
上場株式等の譲渡による所得は、事業所得などとは切り離して計算する申告分離課税です。そのため、事業所得の確定申告をする年であっても、源泉徴収ありの特定口座の分は申告に含めないことができます。ご質問の「個人事業主の場合も同様か」という点は、この意味で同様とお考えいただいて差し支えありません。
ただし、事業所得の申告をする年は、株式の利益を申告に含めるかどうかで、申告書上の所得の合計が変わります。国民健康保険料や各種の所得判定などに影響が出ることがあるため、含めるか含めないかは、そうした点も踏まえて選ぶと安心です。
③ 確定申告が必要になる(または申告したほうがよい)場合
損益通算のためだけではなく、たとえば次のような場合があります。
・源泉徴収のない特定口座や一般口座で取引があり、その利益や損失を申告する場合
・複数の口座の損益を通算する場合(源泉徴収口座の損益を他の口座と合算するときも申告が必要です)
・譲渡損失を、上場株式等の配当等と損益通算する場合(配当は申告分離課税を選んだときに限ります)
・譲渡損失を翌年以後に繰り越す場合(繰越控除はその後も毎年連続して申告することが要件です。タックスアンサー 第1474号)
なお、NISA口座内の損失は、通算や繰越の対象になりません。
④ 注意点
上場株式等と非上場株式等(一般株式等)は、別々に計算し、相互に損益を通算できません(タックスアンサー 第1463号)。
実際には、お持ちの年間取引報告書で口座の種類(特定口座の源泉あり・なし、一般口座)をご確認いただくと、申告の要否を判断しやすくなります。
少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
会社員として給与収入があり、副業でWebデザイン等の事業を行っています。2025年分は白色申告、2026年分から青色申告です。 2025年に契約した事業に関連するオンライン講座の受講料を、クレジットカードの分割払いで支払っています。 2026年の帳簿では、毎月のカード引き落とし額を「研修費」として計上していましたが、経費の計上時期が正しいのか不安になりました。 以下の点について教えていただけますでしょうか。 講座の契約・受講が2025年の場合、2026年に支払った分割払いの金額を2026年の必要経費にできますか。 契約日や受講期間によって、必要経費に計上する年は変わりますか。 毎月の引き落としを経費として入力していた場合、どのように修正すべきでしょうか。 2025年分の確定申告についても修正が必要になる可能性はありますか。 よろしくお願いいたします。
税理士からの回答
回答日:2026/11/02
ご質問ありがとうございます。2025年に申し込んだオンライン講座の代金をカードの分割で払っていて、毎月の引き落としをそのまま2026年の経費にしてよいのか、不安になられたのですね。順番にご説明します。
まず、結論から申し上げると、経費にする年は「カードの引き落とし日」ではなく、「講座を受けた(サービスの提供を受けた)時期」を基準に考えるのが原則です。そのため、2025年に受講した分を、2026年に引き落とされたという理由だけで2026年の経費にするのは、年が違う扱いになる可能性が高いです。
① 経費にする年の考え方
事業の経費は、その年の12月31日までに、債務が成立していること、そのお金を払う原因となる事実(ここでは講座の提供を受けたこと)が発生していること、金額を合理的に計算できることの3つがそろった年に計上します(所得税法37条、所得税基本通達37-2)。これは白色申告でも青色申告でも同じです。カードの分割払いは「支払いの方法」にすぎませんので、2025年に受けた講座であれば、2025年の経費になります。
② 契約日や受講期間による違い
契約をしただけでは、まだ講座を受けたことにはなりません。受講期間が2025年中に終わっていれば全額が2025年分、受講期間が2026年にまたがるときは、2025年中に受けた部分と2026年に受ける部分に分けて考えるのが自然です。一括で全期間が見られる講座なども、契約内容によって見方が変わることがありますので、お申し込み時の規約や受講期間の記載をご確認ください。
③ 帳簿の直し方
2026年の帳簿に「研修費」として入れていた引き落とし分のうち、2025年中に受けた部分は、2026年の経費ではなく、2025年の経費になる未払いの代金の支払いとして整理します。具体的には、2026年の期首に未払金(カード会社に払う残り)を開始残高として入れ、毎月の引き落としはその未払金を減らす処理にすると、2026年の経費に二重に入りません。分割手数料が別にある場合は、手数料部分を別に確認していただくと安心です。
④ 2025年分の申告について
2025年中に受けた分が2025年分の収支内訳書に入っていなければ、所得が実際より多く出ていることになります。その場合は、法定申告期限から5年以内であれば、更正の請求(国税通則法23条)という手続で納めすぎた税金を取り戻せる可能性があります。事業所得か雑所得かといった所得の区分や、お仕事の収入の状況によっても扱いが変わりますので、2025年分の申告書の控えと、講座の申込書・領収書・カード明細をお手元にそろえていただくと、判断がしやすくなります。
少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
【状況】 ・本業:会社員 ・副業/投資:オンラインオリパ ・2026年の課金総額:約700万円(PayPay、月次履歴あり) ・2026年の売却総額:約600万円(30万円超の高額カードが2枚あり) 形式上は100万円の赤字なのですが、税務上「外れコイン分」が経費否認されるリスクを懸念しています。 オリパサイトの使用上、当選日は確認できるが、どのガチャで幾らで当選したかは確認できません。 どうすればよろしいでしょうか。 確定申告は1度も経験ないです。 後に追徴税等で多額の税金を納めるのを懸念しております。
税理士からの回答
回答日:2026/11/02
ご質問ありがとうございます。確定申告をしたことがないなか、課金額が大きく、後から追徴されたらどうしようと不安になりますよね。落ち着いて整理していきましょう。
結論から申し上げると、このケースでは、まず所得の種類が何になるかによって、経費の考え方が大きく変わります。ここを先に見立てることが大切です。
① 所得の種類で結果が変わります
・継続的に行っている副業の売却益であれば、一般に雑所得(営利目的で継続的に行う副業など)として扱われます(国税庁タックスアンサーNo.1500)。この場合、収入から必要経費を引きます。
・一方、くじや懸賞のような偶然性の強い当選に近い性格が強いと判断されると、一時所得になる可能性があります。この場合に差し引ける費用は、収入を得るために直接要した金額に限られます(タックスアンサーNo.1490)。
どちらになるかは、サイトの仕組みや取引の実態によります。今回の情報だけでは、私のほうで断定できません。
② 赤字でも、会社員のお給料と相殺はできません
損益通算ができるのは、不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得の損失で、雑所得や一時所得の損失は、他の所得と通算できません(タックスアンサーNo.2250、No.1500)。ですので、仮に100万円の赤字でも、お給料から差し引いて税金が戻る、という扱いにはなりません。
③ 外れた分の費用は、記録で説明できるかがカギです
課金の記録や売却の記録があるのは、とても大切なことです。次のものを整理して保存しておくと安心です。
・課金の履歴(日付と金額。決済の明細)
・当選したカードの記録(日付、内容。サイト側の履歴があればその画面)
・売却の記録(売却先の取引履歴、売却額)
・手元に残っているカードの一覧
どのガチャでいくら当たったかを個別に追えない場合でも、全体の流れを、年間の収支として説明できる資料を作っておくことが、第一歩です。
④ 申告をする・しないの判断
会社員で、副業の所得が一定の額以下であれば申告が不要な場合があります。ただ、条件は所得の種類や他の所得で変わります。お手元の源泉徴収票をご用意のうえ、お住まいの地域の税務署の相談窓口にご確認いただくと安心です。
追徴を心配されて、早めに調べようとされているお気持ちは、とても大切だと思います。少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
会社員です。今年に入ってオンラインオリパにハマってしまい、9月から10月で合計127万ほど使ってしまいました。生活のために、カードを2回売りに出し、1回目は約12万、2回目は約85万円ほどで売れました。どちらも店頭です。2回目は30万を超えるカードを売却しました。利益としてはマイナスになりますが確定申告は必要になりますでしょうか
税理士からの回答
回答日:2026/10/31
オンラインオリパに127万円を支出し、カードの売却額が合計97万円であっても、直ちに申告不要とは判断できません。特に1枚30万円超のカードは生活用動産の非課税対象から外れる可能性があります。ただし、売却したカードの取得費が売却額を上回り、譲渡損失であれば、原則として確定申告は不要です。オリパの購入総額ではなく、売却したカードごとの取得費を確認する必要があります。なお、オリパの外れ分まで取得費に含められるとは限りません。購入履歴と買取明細を保存し、個別に計算してください。
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