マイクロ法人の設立を検討しているフリーランスです。 私を代表とするマイクロ法人で「リース業」を営み、法人名義で購入した車や事務機器を代表(私)にリースして売上を計上することを思いついたのですが、なにか問題はありますか? リース料を適切なものにし、契約書などを残せば税務調査で指摘されることはありませんか? それとも税金逃れとして否認されてしまいますか? リスク等ご教示頂けますと幸いです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/15
同族関係者間での取引自体は問題ありませんが、
税務調査時のおいて、取引の必要性や価格の妥当性などが論点になる可能性があります。
鍼灸・マッサージ業を営んでおり、今後、合同会社を設立して事業を分けることを検討しています。 具体的には、法人では店舗での自費施術、個人事業では訪問による健康保険適用の施術を継続する想定です。 この場合、法人と個人事業が類似事業と判断されることによる税務上の問題や、事業の実態が伴わない形式的な分割とみなされるリスクはありますか? また、適切に区分するために必要な経理・契約・事業運営上の注意点について、一般論としてご教示いただきたいです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/13
1. 個人事業と法人の所得が合算(否認)されるリスクについて
ご懸念されている通り、顧客基盤・スタッフ・設備・経営管理などが共有され、「実態として一体の事業」と判断される状態であれば、結果として税務上所得が合算(否認)されるリスクは極めて高いという見解になります。
法形式上で「店舗・自費」と「訪問・保険」と名義や看板を分けたとしても、同一の施術者が同一の経営資源を用いて事業を行う以上、税務調査において「一つの同一事業を人工的に分割し、所得を分散させた」と判定される可能性を排除することは極めて困難です。
2. 主な法令・税務上の根拠および判断基準(事実関係)
法令・原則の根拠:所得税法第12条(実質所得者課税の原則)
税法には「実質所得者課税の原則」という大原則があります。形式的に名義や事業区分が分かれていても、事業から生じる収益を実質的に享受・管理している者が同一であれば、実態に基づいて税務計算が行われます。
リスク判断で重視される具体的事実関係(チェックポイント)
税務上で別個の事業と認められるためには、以下の点が完全に独立して運用されているかが厳しく問われます。これらが少しでも共有・混同されていれば一体事業とみなされやすくなります。
人員・雇用: 法人と個人でスタッフの雇用契約や給与支給・勤務管理が完全に分離しているか。
経理・資金: 口座、売上回収、経費(賃料・光熱費・車両費等)が明確に区分され、資金の融通がないか。
営業・顧客: 顧客データ、予約システム、HP、看板、問い合わせ窓口などが共有されていないか。
設備・資産: 施術器具、車両、契約名義などがそれぞれ個別に所有・区分されているか。
専門家からの総合的なご提案
今回のご相談内容は、事業の実態構造や将来の経営計画、節税効果と税務リスクのバランスなど、極めて込み入った要素が複雑に絡み合っております。
形式的な事業分割は税務上のペナルティリスク(追徴課税等)が非常に高いため、「事業全体の法人成り(一元化)」を第一選択肢としてご検討されることを強くお勧めいたします。
その上で、ご自身の具体的な事業状況(現在の売上規模、人件費、固定費など)を踏まえた最適な選択を行うためにも、ぜひ一度お近くの税理士事務所へ直接ご相談・ご依頼されることをお勧めいたします。実態に即したシミュレーションと安全な運用方法について、具体的なアドバイスを受けられるのが最も確実です。
続きを読む私はとある大学で教員をしています。このたび、財団からの研究助成に採択され、助成金を貰えることになりました。この助成金は私個人の口座に振り込まれるものの使途が決まっており、使用期限や報告義務も定められ、未使用額については返金を要するなど、覚書を交わすこととなります。本助成金は所得税法第9条第1項第13号ニに基づく非課税所得に該当し、所得税の申告も不要と整理されています。 私の所属機関(大学)では研究助成金を機関で管理してくれる制度があります。使途特定の寄付という形で上記のお金を機関へ移し、自身の研究費として使用したいと思っております。 この際、寄附金受領証明書を所属機関から受領できるので、これを用いれば寄付控除を受けられるという認識です。 本来は所得でないお金の分で控除を受けられるので非常に利益を感じられるのですが、税法上特に問題ないという認識でよろしかったでしょうか。
税理士からの回答
回答日:2026/10/14
結論:「税法上、特に問題ない」と言い切るのは難しいと考えます。寄附金控除は、特定寄附金を実際に支出したことが前提で、寄附をした人に特別の利益が及ぶものは対象外とされています。助成金を機関に移して自分の研究費に使う形は、この点が問題になり得ます。事実関係により結論は変わります。
①寄附金控除の要件
寄附金控除は、特定寄附金を支出した場合に受けられ、控除額は「特定寄附金の合計額−2,000円」です(所得税法78条1項、国税庁タックスアンサーNo.1150)。特定寄附金には、国・地方公共団体、特定公益増進法人などへの寄附金があり、寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるものは含まれません(国等への寄附は所得税法78条2項1号に明記。全体についてはNo.1150)。寄附先の大学が、どの区分の受け手に当たるかは、大学が発行する受領証の記載で確認してください。
②問題になり得る点
・特別の利益:寄附した金額が、そのまま自分の研究費として自分で使えるなら、実質的に自分に戻るお金です。この場合、特別の利益が及ぶと判断される可能性があります。
・助成金の性格:使途、使用期限、報告、未使用額の返還が覚書で定められているなら、自由に処分できる自分のお金とはいえません。機関への移管が覚書で認められているかを、財団に確認してください。認められていなければ、寄附として扱われない可能性もあります。
・非課税所得との関係:非課税所得を原資とする寄附を、寄附金控除から除く定めは、所得税法78条には見当たりませんでした。ただし、上記の要件を満たすことが前提です。
③助成金の非課税の確認
所得税法9条1項13号ニの非課税は、国等から交付される金品のうち、対価の性質を有しないもので、財務大臣が指定したものに限られます。指定の有無は、財団の案内などで確認してください。ご質問では整理済みとのことなので、前提としています。
④進め方
大学の経理担当と財団に相談し、最初から機関が管理する形で助成金を受け入れる方法があるか確認する方が、リスクは低いと考えます。寄附金控除を受ける場合は、受領証と、寄附の趣旨を説明できる書類を保管してください。判断が分かれる点は、管轄の税務署への事前確認も有効です。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
続きを読む法人で所有している鉄骨アパート(ワンルーム4室、ファミリー向け1室)の1室をその法人の事務所として使おうと考えています。 減価償却期間は標準では34年ですが事務所として利用するときは38年になる認識ですが合っているでしょうか。 また、事務所として利用しているとしていい条件についてもお伺いしたいです。 1棟の内1室だけの事務所利用でも事務所利用時の減価償却期間を適用してもいいのでしょうか。
税理士からの回答
回答日:2026/09/27
鉄骨の骨格材の肉厚が4mmを超える建物であれば、住宅用34年、事務所用38年という耐用年数の認識で合っています。
一つの建物を複数の用途で使用している場合、原則として、その建物の「主たる用途」に応じて耐用年数を判定します。
今回のように5室のうち1室だけを法人の事務所として使用し、残りを引き続き賃貸住宅として使用するのであれば、建物全体としては住宅が主たる用途と考えられますので、まずは住宅用の耐用年数で考えることになります。
ただし、事務所部分が他の住戸と明確に区分されており、それぞれが相当の規模で、取得価額なども床面積等によって合理的に区分できる場合には、事務所部分と住宅部分を分けて、それぞれの用途に応じた耐用年数を適用できる余地があります。
また、事務所として特別な届出が必要というより、実際にその部屋で法人の業務を継続して行っているかという使用実態が重要になります。
なお、鉄骨造は骨格材の肉厚によって耐用年数が異なりますので、その点も建築資料等で確認してみてください。
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