マイクロ法人の設立を検討しているフリーランスです。 私を代表とするマイクロ法人で「リース業」を営み、法人名義で購入した車や事務機器を代表(私)にリースして売上を計上することを思いついたのですが、なにか問題はありますか? リース料を適切なものにし、契約書などを残せば税務調査で指摘されることはありませんか? それとも税金逃れとして否認されてしまいますか? リスク等ご教示頂けますと幸いです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/26
ご質問ありがとうございます。マイクロ法人を設立して、法人名義で購入した車や事務機器を代表者ご自身にリースする形で、問題がないかを事前に確認されているのは、とても堅実な進め方だと思います。すでに複数の税理士から回答が出ていますので、重なる部分は短く、別の角度から整理します。
結論から申し上げると、「契約書を整えれば指摘されない」とまでは言えません。ただし、すべて否認されると決まっているわけでもなく、中身次第で判断が分かれます。
① 同族会社の行為計算の否認について
ご自身が代表の法人は同族会社にあたります。同族会社の行為や計算が、税負担を不当に減少させる結果になると認められる場合には、税務署長がその行為にかかわらず税額を計算し直すことができます(法人税法132条、個人側は所得税法157条)。契約書があることは前提ですが、取引に事業上の合理性があるか、リース料が時価相当か、という実態が問われます。
② リース料の水準
リース料が相場より低いと、差額が役員への経済的利益として、役員給与や寄附金の問題になることがあります(法人税法37条7項)。相場より高いと、個人側の経費が否認されることがあります。市場のレンタル料や、同種のリース料を比較した資料を残しておくと、説明しやすくなります。
③ リース取引に当たるかどうか
中途解約ができない契約で、借りる側が資産の利益を実質的に享受し、費用も実質的に負担する場合は、税務上「リース取引」として、賃貸ではなく売買として扱われます(法人税法64条の2、所得税法67条の2)。「リース」という名称ではなく、契約条件で決まります。
④ 個人側の経費
ご自身の事業で使う分だけが必要経費になります。私用がある場合は家事関連費として按分が必要で、その根拠(走行記録など)が求められます(所得税法施行令96条)。
⑤ 実益の見直し
法人の売上と個人の経費は、同額で両建てになるのが基本です。ですので、設立や維持のコスト(均等割、記帳、社会保険など)と見合うかは、設計の前によくご検討ください。車の場合は、貸渡しの形によって別の許可が関わることがありますので、運輸支局や保険会社にもご確認ください。
どうしても実行されるのであれば、契約前に顧問税理士と、リース料の算定根拠、契約書、使用実態の記録をそろえて検討されることをお勧めします。
少しでもお役に立てれば幸いです。ご不明な点があれば、またお気軽にご質問ください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
続きを読む鍼灸・マッサージ業を営んでおり、今後、合同会社を設立して事業を分けることを検討しています。 具体的には、法人では店舗での自費施術、個人事業では訪問による健康保険適用の施術を継続する想定です。 この場合、法人と個人事業が類似事業と判断されることによる税務上の問題や、事業の実態が伴わない形式的な分割とみなされるリスクはありますか? また、適切に区分するために必要な経理・契約・事業運営上の注意点について、一般論としてご教示いただきたいです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/23
ご質問者様が個人でお一人だけ出資する合同会社なら、法人と個人で事業を分けること自体は問題ありません。
店舗での自費施術と訪問での保険施術は、施術の場所も、お客様も、収入の入り方も違います。
実態どおりに運営されていれば、事業内容が似ているというだけで否認されることはないと考えます。
問題になるのは、売上や経費を法人と個人の間で都合よく付け替えて、税負担を不当に減らしているとみられる場合です。
ご質問者様お一人が出資する合同会社は、法人税法でいう同族会社(少数の出資者が支配する会社)にあたります。
法人税法と所得税法には、同族会社の行為や計算で税負担を不当に減らすものを、税務署が引き直して課税できる規定があります。
区分のための主な注意点は次のとおりです。
① 自費施術は法人、保険施術は個人と分け、契約・領収書・入金口座をそれぞれの名義にします。
② 家賃・水道光熱費・消耗品など共通の経費は、使用時間などの合理的な基準で分け、その根拠を残します。
③ 店舗や機器を相手側が使うときは、賃貸借契約を結び、相場に見合う使用料をやり取りします。
④ 法人の施術時間と個人の訪問時間を分けて記録し、役員報酬もその勤務実態に見合う額にします。
⑤ 法人と個人の間で患者の紹介や業務の委託をするときは、契約書を作り、実態に見合う金額にします。
帳簿と契約書でこの区分を説明できれば、形だけの分割とみなされるおそれは小さいでしょう。
私はとある大学で教員をしています。このたび、財団からの研究助成に採択され、助成金を貰えることになりました。この助成金は私個人の口座に振り込まれるものの使途が決まっており、使用期限や報告義務も定められ、未使用額については返金を要するなど、覚書を交わすこととなります。本助成金は所得税法第9条第1項第13号ニに基づく非課税所得に該当し、所得税の申告も不要と整理されています。 私の所属機関(大学)では研究助成金を機関で管理してくれる制度があります。使途特定の寄付という形で上記のお金を機関へ移し、自身の研究費として使用したいと思っております。 この際、寄附金受領証明書を所属機関から受領できるので、これを用いれば寄付控除を受けられるという認識です。 本来は所得でないお金の分で控除を受けられるので非常に利益を感じられるのですが、税法上特に問題ないという認識でよろしかったでしょうか。
税理士からの回答
回答日:2026/10/14
結論:「税法上、特に問題ない」と言い切るのは難しいと考えます。寄附金控除は、特定寄附金を実際に支出したことが前提で、寄附をした人に特別の利益が及ぶものは対象外とされています。助成金を機関に移して自分の研究費に使う形は、この点が問題になり得ます。事実関係により結論は変わります。
①寄附金控除の要件
寄附金控除は、特定寄附金を支出した場合に受けられ、控除額は「特定寄附金の合計額−2,000円」です(所得税法78条1項、国税庁タックスアンサーNo.1150)。特定寄附金には、国・地方公共団体、特定公益増進法人などへの寄附金があり、寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるものは含まれません(国等への寄附は所得税法78条2項1号に明記。全体についてはNo.1150)。寄附先の大学が、どの区分の受け手に当たるかは、大学が発行する受領証の記載で確認してください。
②問題になり得る点
・特別の利益:寄附した金額が、そのまま自分の研究費として自分で使えるなら、実質的に自分に戻るお金です。この場合、特別の利益が及ぶと判断される可能性があります。
・助成金の性格:使途、使用期限、報告、未使用額の返還が覚書で定められているなら、自由に処分できる自分のお金とはいえません。機関への移管が覚書で認められているかを、財団に確認してください。認められていなければ、寄附として扱われない可能性もあります。
・非課税所得との関係:非課税所得を原資とする寄附を、寄附金控除から除く定めは、所得税法78条には見当たりませんでした。ただし、上記の要件を満たすことが前提です。
③助成金の非課税の確認
所得税法9条1項13号ニの非課税は、国等から交付される金品のうち、対価の性質を有しないもので、財務大臣が指定したものに限られます。指定の有無は、財団の案内などで確認してください。ご質問では整理済みとのことなので、前提としています。
④進め方
大学の経理担当と財団に相談し、最初から機関が管理する形で助成金を受け入れる方法があるか確認する方が、リスクは低いと考えます。寄附金控除を受ける場合は、受領証と、寄附の趣旨を説明できる書類を保管してください。判断が分かれる点は、管轄の税務署への事前確認も有効です。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
続きを読む法人で所有している鉄骨アパート(ワンルーム4室、ファミリー向け1室)の1室をその法人の事務所として使おうと考えています。 減価償却期間は標準では34年ですが事務所として利用するときは38年になる認識ですが合っているでしょうか。 また、事務所として利用しているとしていい条件についてもお伺いしたいです。 1棟の内1室だけの事務所利用でも事務所利用時の減価償却期間を適用してもいいのでしょうか。
税理士からの回答
回答日:2026/09/27
鉄骨の骨格材の肉厚が4mmを超える建物であれば、住宅用34年、事務所用38年という耐用年数の認識で合っています。
一つの建物を複数の用途で使用している場合、原則として、その建物の「主たる用途」に応じて耐用年数を判定します。
今回のように5室のうち1室だけを法人の事務所として使用し、残りを引き続き賃貸住宅として使用するのであれば、建物全体としては住宅が主たる用途と考えられますので、まずは住宅用の耐用年数で考えることになります。
ただし、事務所部分が他の住戸と明確に区分されており、それぞれが相当の規模で、取得価額なども床面積等によって合理的に区分できる場合には、事務所部分と住宅部分を分けて、それぞれの用途に応じた耐用年数を適用できる余地があります。
また、事務所として特別な届出が必要というより、実際にその部屋で法人の業務を継続して行っているかという使用実態が重要になります。
なお、鉄骨造は骨格材の肉厚によって耐用年数が異なりますので、その点も建築資料等で確認してみてください。
続きを読む
freee Advisor Awards 受賞者 バッジ:
freee Advisor Day 登壇者 バッジ:
freee Seasonal Meetup 登壇者 バッジ:
アドバイザー相談会 講師 バッジ:
「freee1週間チャレンジ」修了:
リアルタイム記帳 バッジ:
リアルタイム経理 バッジ:
マジカチリーダーズ バッジ:
アドバイザーフェロー バッジ:
コンテンツ監修者 バッジ: