妻(外国籍)が妻の国の妻名義の不動産を売却し、その売却代金を妻名義の日本国の銀行口座に送金をした場合、税務申告は必要ですか。もし、必要である場合、どのような手続き(必要書類等)になりますか。 なお、 売却代金は3~4千万円の見込みです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/20
売却益が出ていれば、奥様ご自身の確定申告が必要です。
奥様が日本に住む居住者であるという前提でお答えします。
日本への送金そのものには税金はかかりません。
税金の対象になるのは、海外の不動産を売ったことによる利益(譲渡所得)です。
所得税法の規定により、日本の居住者は国外で生じた所得にも日本で課税されます。
外国籍で日本での居住期間が短い方(非永住者)でも、国外の所得を日本へ送金した分は課税対象です。
今回は日本の口座へ送金されるので、どちらの場合も申告の対象になります。
ただし、奥様が日本に住所のない非居住者の場合は、日本での申告は不要となります。
譲渡所得は、売却代金から取得費(購入代金など)と譲渡費用(仲介手数料など)を引いて計算します。
3~4千万円という売却代金にそのまま課税されるわけではありません。
外貨の金額は、原則として取引日のTTM(銀行の仲値)で円に換算します。
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得で、所得税率は15%です。
5年以下であれば短期譲渡所得で、所得税率は30%です。
これとは別に、住民税と復興特別所得税がかかります。
売却した年の翌年2月16日から3月15日までに確定申告をします。
主に必要な書類は次のとおりです。
①確定申告書(第一表・第二表と分離課税用の第三表)
②譲渡所得の内訳書
③売買契約書、購入時の契約書、仲介手数料などの領収書の写し(和訳を付けます)
現地でも売却益に税金を納めている場合は、外国税額控除で二重課税を調整できます。
その場合は、外国税額控除に関する明細書と、現地で納税したことが分かる書類も添付します。
計算の結果、譲渡損失(赤字)になる場合は、譲渡所得については申告不要かと存じます。
高齢に伴い両親の財産の洗い出しをしています。 30年前アメリカに住んでおり現地で証券を購入しました。日本に帰国して10年が経ちますが、そろそろアメリカの証券を売却し日本に送金する予定です。 アメリカにある財産については弟が管理しており書類、売却手続き全て依頼できます。 お聞きしたいのは、どちらで税金が取られるのか、また両方で税金が取られるのかと言う点です。 売却すると自動的にアメリカで税金が取られます。日本に送金、その後、税務署に書類を提出する流れでしょうか? また為替差益は発生しますか? アドバイス頂けたら幸いです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/14
日本にお住まいであれば、日米租税条約により株式の売却益は原則日本で課税され、アメリカでは原則課税されません。米国で源泉徴収された場合は、W-8BENの提出状況を証券会社にご確認ください。日本では上場株式等の譲渡所得として確定申告が必要で、為替の影響は購入時・売却時のレートで円換算することで譲渡所得の計算に含まれます。
続きを読む日本非上場法人の株式譲渡に関する、非居住者の日本での課税・申告義務について質問です。 2026年9月に設立した日本の株式会社(非上場)について、設立時にオーストラリア税務居住者である個人株主が、1株10,000円で75株(750,000円、持株比率75%)を取得しました。 現在、設立から間もない段階で、この75株のうち20株を、マレーシア税務居住者である個人2名に、それぞれ10株ずつ譲渡することを予定しています。 譲渡条件は以下のとおりです。 ・売主:オーストラリア税務居住者の個人 ・売主の現在の持株比率:75% ・買主:マレーシア税務居住者の個人2名 ・譲渡株式数:各10株、合計20株 ・取得時の株価:1株10,000円 ・今回の譲渡価格:1株10,000円 ・各買主の支払額:100,000円 ・譲渡総額:200,000円 ・譲渡する20株の取得価額:200,000円 ・したがって単純計算上の譲渡益:0円 ・譲渡後の株主構成:55% / 25% / 10% / 10% ・売主は日本の非居住者で、日本国内にPE(恒久的施設)はありません。 ・会社の資本金は1,000,000円です。 ・既存株式の個人間売買であり、増資ではありません。 以下について確認したいです。 1. この株式譲渡は、所得税法上のいわゆる「事業譲渡類似株式」の譲渡に該当しますか。 2. 国内法上該当する場合でも、日豪租税条約を適用すると、日本に課税権はありますか。 3. 取得価額200,000円、譲渡価額200,000円で譲渡益が0円となる場合でも、日本で所得税の確定申告は必要でしょうか。 4. 日本で申告が必要な場合、売主であるオーストラリア居住者は納税管理人を選任する必要がありますか。 5. 今回の株式譲渡代金について、買主(マレーシア居住者)、売主(オーストラリア居住者)、または対象会社である日本法人のいずれかに、日本での源泉徴収義務は発生しますか。 6. 設立から間もなく、第三者増資等もなく、設立時の取得価格と同じ1株10,000円で譲渡する場合、税務上、別途非上場株式の時価評価を行う必要がありますか。 7. その他、この取引を実行する前に日本税務上行っておくべき届出・手続があれば教えてください。 株式譲渡実行前に確認したく、ご教示いただけますと幸いです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/03
ご質問の株式譲渡に関する日本での課税・申告義務等については、以下のとおりです。
事業譲渡類似株式への該当性
日本の所得税法上、非居住者が内国法人の株式を譲渡した際、以下の要件を満たす場合は「事業譲渡類似株式」の譲渡として課税対象となります 。
所有株数要件: 譲渡年以前3年以内のいずれかの時において、株主とその特殊関係者が25%以上の株式を所有していたこと 。
譲渡株数要件: 譲渡年において、株主とその特殊関係者が5%以上の株式を譲渡したこと。
本件では、売主の持株比率が75%(25%以上)であり、今回の譲渡分が発行済株式総数の20%(5%以上)に該当するため、国内法上は「事業譲渡類似株式」の譲渡に該当します 。
日豪租税条約の適用
日豪租税条約第13条に基づき、不動産化体株式(価値の50%以上が不動産で構成される法人の株式)や恒久的施設(PE)の事業用資産に該当しない限り、株式の譲渡収益については、譲渡者の居住地国(本件ではオーストラリア)においてのみ課税権が認められます。したがって、通常の事業を行っている日本法人の株式譲渡であれば、日豪租税条約の適用により日本での課税は免除されます。
確定申告の必要性
租税条約により日本での課税権が否定されている場合、国内法で課税対象とされる譲渡であっても、最終的に日本での所得税の納税義務は生じません 3。譲渡益が0円であることも含め、租税条約の適用を受けることで日本での申告納税は不要となるのが一般的ですが、その免除を受けるための手続きが必要です。
納税管理人の選任
日本で確定申告を行う義務がある場合には納税管理人の選任が必要となりますが、租税条約により日本での課税が免除され、申告が不要となる場合には、そのための選任も不要となります。
源泉徴収義務
非居住者による国内株式の譲渡については、不動産の譲渡と異なり、原則として譲渡対価支払時の源泉徴収制度はありません。事業譲渡類似株式に該当する場合でも、課税は申告分離課税(確定申告)によることとされており、買主や対象会社に源泉徴収義務は発生しません 。
時価評価の必要性
有償譲渡において対価が適正な額(時価)である限り原則として贈与税等の課税はありませんが、評価額が問題となる場合には、財産評価基本通達に準じた評価(純資産価額方式など)が必要となる場合があります。設立直後で資産構成に変化がない場合でも、税務上の時価を意識した譲渡価額の設定が求められます。
実行前の届出・手続
租税条約による免除を享受するためには、「租税条約の適用のための届出書」を、所得の支払者(または所轄税務署)を通じて提出する必要があります 。
現在、日本に在留して8年目です(事案発生時は6年目、在留資格は「特定活動(就活)」です)。 2024年、海外に住む母親から、私の日本の口座へ生活費・贈与として送金を受けました。 しかし、直後に特殊詐欺に遭い、その資金はすべて騙し取られてしまいました(すでに警察に相談済みです)。 先生に伺いたいのは、以下の2点です。 1. 当時の私の在留資格(一時居住者に該当するか)と、母が非居住者であることを踏まえ、この「海外財産」の贈与に対して日本の贈与税は課税されるのでしょうか。また、申告義務はありますか。現在は課税対象外だとしても、将来、私が居住者になった時点で過去に遡って申告義務が生じることはありますか。 2. 将来、私が日本に住み続けた場合、母の海外資産(株式・保険等)を相続する際、日本の相続税はどうなりますか。今のうちに名義変更(贈与)を受けた方が良いのでしょうか。
税理士からの回答
回答日:2026/10/18
ご質問ありがとうございます。お母様からの大切な送金を詐欺で失われたうえに、税金のことまで心配されているのは、本当にお辛いことと思います。順にご説明します。
結論から申し上げると、1については、当時あなたが「一時居住者」にあたり、お母様が日本に住所のない外国の方であれば、日本の贈与税がかかるのは「日本国内にある財産」の贈与だけです。後から居住者になっても、過去にさかのぼって対象が広がることはありません。2の相続は、相続の時点のあなたの状況で判定し、日本での居住が長くなると、海外の財産も日本の相続税の対象になります。
① 2024年の送金(ご質問1)
・一時居住者とは、贈与の時に出入国管理及び難民認定法の別表第一の在留資格(「特定活動」はこちらです)を持ち、過去15年以内に日本に住所があった期間の合計が10年以下の方をいいます(相続税法1条の3第3項1号、1条の4第3項1号)。当時6年目でしたので、通常はこれにあたります。
・受け取った方が一時居住者で、贈与した方が日本に住所のない外国の方(非居住贈与者)の場合は、日本国内にある財産を取得したときだけ贈与税の対象になります(同1条の4第1項)。判定は財産を取得した時の状況で行います。
・注意が必要なのは、送金が日本の口座に入金されている点です。預金の所在は、預け入れた金融機関の営業所の所在地で判定します(同10条1項4号)。海外の財産を受け取ったのか、日本の預金として受け取ったのかで結論が変わりえますので、送金の経緯(いつ、どの口座からどの口座へ)を整理して、税務署にご確認いただくことをおすすめします。
・仮に国内の財産とされた場合でも、親子間で生活費に充てるために必要な都度受け取った、通常必要な範囲のものは非課税です(同21条の3第1項2号、タックスアンサーNo.4405)。1年間の贈与の合計が110万円以下であれば、申告も必要ありません。
・残念ながら、受け取った後に詐欺で失っても、贈与税は取得した時の価額で計算しますので、そのことで課税価格が減ることはありません(同22条)。
② 将来の相続(ご質問2)
相続のときにあなたが日本に住んでいて、一時居住者でなくなっていれば(日本に住所があった期間の合計が15年以内で10年を超えた場合や、永住者など別表第一以外の在留資格に変わった場合)、お母様が海外にお住まいでも、海外の財産を含めて日本の相続税の対象になります(同1条の3第1項1号)。現在8年目とのことですので、あと2年ほどでこの線を越える見込みです。
今のうちに贈与を受けるかどうかは、お母様の国の税制や、贈与・相続の時期の見通しによって有利不利が変わります。両国の制度を確認されたうえで判断されることをおすすめします。
少しでもお役に立てれば幸いです。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
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