現在個人でクリニックを経営しております。 国保の負担増加からMS法人を検討しています。 妻を代表にした合同会社で私が業務執行社員や社員として給与をもらう形を考えていますが、税制から難しいのかをご意見もらいたいです。
税理士からの回答
回答日:2026/07/17
私は個人事業専門なので、知人税理士へ尋ねたところ、以下の様な答えが返ってきました。
「ご提案の形態で税務上のメリット(国保削減や所得分散)を享受することは「極めて困難」であり、税務調査で否認されるリスクが非常に高いです。最大の問題は、ドクターご自身がMS法人から給与(役員報酬)を受け取る点にあります。
なぜ否認リスクが高いのか?
ドクターへの給与が医療法に抵触する恐れ
メディカル・サービス法人(MS法人)は、医療機関から正当な対価(業務委託料など)を得て運営されます。しかし、院長自身がMS法人の役員として給与を受け取ると、「医療機関の利益が、実質的にドクター(院長)へ還流している」とみなされます。これは、医療法が禁じる「医療機関の非営利性(配当禁止・利益還流の禁止)」の原則に抵触し、厚生局や税務署から厳しく指導される対象となります。
「実質所得者課税の原則」による一括否認
所得税法上の「実質所得者課税の原則」により、MS法人の実態(独自のオフィス、妻の経営実態、ドクター以外の従業員など)がないと判断された場合、MS法人の売上やドクターへの給与はすべて「個人のクリニックの所得」に引き戻して計算されます。結果として、過去に遡って多額の追徴課税が科されるケースが後を絶ちません。
業務執行社員(役員)としての実態の証明が困難
ドクター自身がクリニックの診療で多忙な中、MS法人でも「役員報酬に見合うだけの経営・管理業務」を実際に行っていると客観的に証明することは、税務調査において非常に難易度が高いです。
税制・国保対策として推奨される策
国保の負担軽減と税制メリットを合法的に両立させるには、以下のいずれかの方法が現実的です。
1. 妻のみを役員(代表)とし、ドクターは一切関与しない
ドクターはMS法人の社員(出資者)や役員、従業員には一切ならず、「奥様が代表かつ唯一の役員」としてMS法人を運営します。
メリット:奥様に「専従者給与」以上の役員報酬を支払うことで、合法的な所得分散(節税)が可能です。
注意点:MS法人がクリニックから受け取る委託料(事務代行、レセプト業務、不動産賃貸など)は、必ず「市場価格と同等(適正価格)」でなければなりません。高すぎる委託料は経費として否認されます。
2. クリニック自体を「医療法人化」する
国保の負担増加に対する最も根本的で王道な解決策は、個人事業主から医療法人へ移行することです。
メリット(国保対策):医療法人化すると、ドクターは法人から給与(役員報酬)をもらう形になり、健康保険は国保から「医師国保(または協会けんぽ)」+「厚生年金」へと切り替わります。医師国保の場合、所得に関わらず保険料が「一律固定(定額)」になるため、高所得なドクターほど国保に比べて大幅に負担が軽減されます。
メリット(税制):個人の所得税(最高55%)ではなく、法人税(約23〜34%)が適用されるため、内部留保による高い節税効果が生まれます。」
以上です。参考になれば幸いです。よろしくお願いいたします。
続きを読む本社を県内のままで他県に事務所を構えておりました。 他県の事務所を閉鎖し、本社のみとなりましたが、その際の申請手続きを教えて下さい。 よろしくお願いいたします。
税理士からの回答
回答日:2026/07/08
本社はそのままで他県の事務所のみを閉鎖した場合は、閉鎖した事務所所在地を管轄する税務署・都道府県・市区町村へ異動届や事業所廃止届などの提出が必要となる場合があります。また、社会保険や労働保険に加入している場合は、年金事務所や労働基準監督署・ハローワークへの届出が必要になることもあります。提出書類は自治体ごとに異なるため、閉鎖先の自治体へ確認すると確実です。
続きを読む開業にあたり初期登録しましたが、開始残高と同期残高がズレていると表示されています。解決策をお願いします。
税理士からの回答
回答日:2026/07/07
おはようございます、税理士の川島です。
・開始残高に登録した残高と、通帳等の残高にズレがないか確認
・開始残高に登録した残高と、銀行口座等からタイムラインで残高を比較をクリックして確認
をされて下さい。
2026.7.1に開業した写真家(個人事業主)です。 写真家としての開業を決意する前のアマチュア時代に購入した写真撮影用機材(10万円以下、古いものでは10年前に購入したもの)が30点程度あります。 これらはそのままプロとしての写真撮影業の機材として利用可能です。(こういう行為を「事業転用」と呼ぶと理解していますので、以降「事業転用」という言葉を使います。) 以上の前提のもと、10万円以下の事業転用品の価値を開業費に加算したいのですが、その価値をどう考えればいいですか? ネットを調べると、下記の通り諸説紛々としており混乱しています。 1.事業転用品は中古品であっても価値は下がっていないという説 1-1.領収書があれば購入した価格を現在の価値とし開業費とする 1-2.領収書がなければ発売時の実勢価格を証明し、これを現在の価値とし開業費とする 2.事業転用品=中古品だから価値が下がっているという説 2-1.事業転用品を開業日に中古品として買った場合の価格を証明し、これを現在の価値とし開業費とする 2-2.事業転用品を開業日に中古品として売った場合の価格を証明し、これを現在の価値とし開業費とする 2-3.領収書があれば、10万円以下であっても固定資産の減価償却の考えを適用して「事業転用した時点(=開業日)の未償却残高」を計算し、これを現在の価値とし開業費とする 追伸:こう考えれば開業費として非の打ち所がない、と言える手堅い選択を目指しております。
税理士からの回答
回答日:2026/07/13
結論として、これらの機材を「現在価値」で評価して開業費に加える処理は避けた方がよろしいかと思われます。
開業費は、開業準備のために特別に支出した費用であり、機材などの資産取得費は対象外です。
各機材は事業へ転用した資産として個別に扱います。当初の実際の取得価額が10万円未満であれば、所得税法施行令上、事業で使い始めた年に、その取得価額を必要経費に算入するのが基本です。中古相場、買取価格または発売当時の定価で現在価値を算定するものではありません。
非業務用期間の減価を差し引いて未償却残高を計算する方法は、通常の減価償却を行う資産について、転用後の減価償却の基礎を求める場合の取扱いです。したがって、取得価額10万円未満の機材に一律に適用し、その残高を開業費とすることが法令上定められているわけではありません。
10万円未満の古い私物を多数転用する場合の具体例が示されていないため、購入額の資料がないものや高額な合計額になる場合は、機材一覧を持参して所轄税務署または税理士へ事前確認するのが安全です。
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