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日本で株式会社を設立しました。現在は売上・役員報酬ともになく、青色申告承認申請書は提出済みです。 オーストラリア在住の外国人取締役が、会社のAI教育アプリ開発のため、以下のサービス費用を個人のクレジットカードで支払っています。 * 利用サービス:Lovable、ChatGPT、Claude等 * 支払総額:約AUD 8,000 * 設立前:約AUD 4,000〜6,000 * 設立後:約AUD 2,000〜4,000 * 支払通貨:豪ドル(AUD) * 主な用途:アプリ開発・AIサービス利用(一部私的利用あり) 開発したアプリの知的財産権は日本法人に帰属させる予定です。 以下についてご教示ください。 1. 設立前後の開発費を日本法人の経費またはソフトウェア資産として計上できますか? 2. 一部私的利用がある場合、事業利用分を合理的に按分すれば計上できますか? 3. 海外取締役の個人立替分を「役員借入金」として処理し、後日AUDで返済できますか? 4. 外貨建て費用の円換算には、どの日付の為替レートを使用すべきですか? 5. 開発成果物の知的財産権を日本法人へ帰属させる際、契約書や税務上の手続きは必要ですか? よろしくお願いいたします。
税理士からの回答
回答日:2026/10/24
設立前後の開発費は、どちらも日本法人で計上できます。
設立前の分は、法人がその費用を負担すると取り決めたうえで、創立費または開業費として計上するのが妥当と考えます。
法人税法施行令では、創立費は法人の設立のために支出する費用で法人が負担すべきもの、開業費は設立後に事業を始めるまでの開業準備のために特別に支出する費用とされています。
どちらも繰延資産(支出の効果が将来に及ぶため、資産に計上して数年で費用にしていくもの)です。
償却限度額は未償却残高の全額なので、好きな事業年度に好きな金額を償却できます。
一方、アプリを作るためにかかった費用は、法人税基本通達の取扱いにより、そのアプリ(ソフトウェア)の取得価額に含まれます。
製作に直接使ったAIツールの利用料は、完成まではソフトウェア仮勘定とし、完成して使い始めた時点でソフトウェアとして減価償却します。
製作と直接関係しない利用料は、支出した時の経費(支払手数料など)にします。
2の一部私的利用がある場合も、事業で使った分を合理的な基準で按分すれば計上できます。
基準は、利用時間や用途ごとの利用状況など、後から説明できるものにしてください。
私的利用分は取締役個人の負担とし、会社の帳簿には載せません。
3の取締役が立て替えた分は、役員借入金(または未払金)として処理し、後日AUDで返済して構いません。
立替時の円換算額と返済時の円換算額に差が出た場合、その差額は為替差損益として計上します。
4の円換算は、法人税基本通達の取扱いにより、原則としてそれぞれの取引日(各サービスの利用・決済日)の電信売買相場の仲値(TTM)を使います。
継続して同じ方法を使うことを条件に、費用については取引日の電信売相場(TTS)も使えます。
同じく継続適用を条件に、前月末日の相場や前月の平均相場も認められています。
5の知的財産権を日本法人に帰属させるには、取締役と法人の間で、権利の譲渡(帰属)に関する契約書を交わしておくべきです。
特に設立前に作った成果物の権利は取締役個人にあるため、契約がないと法人の権利だと説明できません。
税務署への届出などの手続きは不要です。
ただし、権利を無償で譲り受けた場合は、法人側で受贈益(ただで受け取った利益)として課税されることがあります。
立替費用の精算と引き換えに権利を譲り受ける内容にしておくのが無難と思います。
妻(外国籍)が妻の国の妻名義の不動産を売却し、その売却代金を妻名義の日本国の銀行口座に送金をした場合、税務申告は必要ですか。もし、必要である場合、どのような手続き(必要書類等)になりますか。 なお、 売却代金は3~4千万円の見込みです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/22
ご質問ありがとうございます。海外にある財産を売って、そのお金を日本の口座へ送金されるとのこと、手続きが気になりますよね。金額も大きいですので、整理してご説明します。
結論から申し上げると、申告が必要かどうかは、奥様が日本の税法上どの区分に当たるかで変わります。区分は「非永住者以外の居住者」「非永住者」「非居住者」の3つです(所得税法2条1項、7条1項)。
① 非居住者の場合
日本に住所も、継続した居所もない方は、課税の対象が日本国内で生じた所得に限られます。海外の不動産の売却益は、日本の申告の対象にならないのが基本です(所得税法7条1項3号)。
② 非永住者以外の居住者の場合
国内外を問わず、全世界の所得が課税の対象です。海外の不動産を売った譲渡所得も、国内の不動産と同じように申告します(タックスアンサー3560)。
③ 非永住者の場合
国外で生じた所得のうち、国内で支払われた分、または国外から日本へ送金された分が課税の対象です(所得税法7条1項2号)。売却代金を日本の口座へ送金すると、課税の対象になり得る点にご注意ください。非永住者に当たるかは、国籍と日本での居住期間で決まります(同法2条1項4号)。
申告が必要なときは、確定申告で、売却代金から取得費と譲渡費用を引いた譲渡所得を計算します。そろえておくと安心な資料は、次のとおりです。
・売買契約書と、代金の入金がわかる書類
・取得したときの契約書や、購入代金・取得費用のわかる書類
・仲介手数料など譲渡費用の領収書
・現地で税金が課された場合の納税の書類(日本の外国税額控除で二重課税を調整できます。タックスアンサー1240)
・為替レートのわかる資料(外貨は、原則として取引日の仲値で円に換算します。タックスアンサー3560)
なお、国外への送金や国外からの受取りは、金額によって金融機関から税務署へ調書が出されます。ご夫婦の間でお金を移すときは、別に贈与税の検討が要ることもあります。奥様の在留の状況と、売却日・取得時期をお手元にご用意のうえ、税務署または税理士へご相談いただくと安心です。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
続きを読む高齢に伴い両親の財産の洗い出しをしています。 30年前アメリカに住んでおり現地で証券を購入しました。日本に帰国して10年が経ちますが、そろそろアメリカの証券を売却し日本に送金する予定です。 アメリカにある財産については弟が管理しており書類、売却手続き全て依頼できます。 お聞きしたいのは、どちらで税金が取られるのか、また両方で税金が取られるのかと言う点です。 売却すると自動的にアメリカで税金が取られます。日本に送金、その後、税務署に書類を提出する流れでしょうか? また為替差益は発生しますか? アドバイス頂けたら幸いです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/14
日本にお住まいであれば、日米租税条約により株式の売却益は原則日本で課税され、アメリカでは原則課税されません。米国で源泉徴収された場合は、W-8BENの提出状況を証券会社にご確認ください。日本では上場株式等の譲渡所得として確定申告が必要で、為替の影響は購入時・売却時のレートで円換算することで譲渡所得の計算に含まれます。
続きを読む日本非上場法人の株式譲渡に関する、非居住者の日本での課税・申告義務について質問です。 2026年9月に設立した日本の株式会社(非上場)について、設立時にオーストラリア税務居住者である個人株主が、1株10,000円で75株(750,000円、持株比率75%)を取得しました。 現在、設立から間もない段階で、この75株のうち20株を、マレーシア税務居住者である個人2名に、それぞれ10株ずつ譲渡することを予定しています。 譲渡条件は以下のとおりです。 ・売主:オーストラリア税務居住者の個人 ・売主の現在の持株比率:75% ・買主:マレーシア税務居住者の個人2名 ・譲渡株式数:各10株、合計20株 ・取得時の株価:1株10,000円 ・今回の譲渡価格:1株10,000円 ・各買主の支払額:100,000円 ・譲渡総額:200,000円 ・譲渡する20株の取得価額:200,000円 ・したがって単純計算上の譲渡益:0円 ・譲渡後の株主構成:55% / 25% / 10% / 10% ・売主は日本の非居住者で、日本国内にPE(恒久的施設)はありません。 ・会社の資本金は1,000,000円です。 ・既存株式の個人間売買であり、増資ではありません。 以下について確認したいです。 1. この株式譲渡は、所得税法上のいわゆる「事業譲渡類似株式」の譲渡に該当しますか。 2. 国内法上該当する場合でも、日豪租税条約を適用すると、日本に課税権はありますか。 3. 取得価額200,000円、譲渡価額200,000円で譲渡益が0円となる場合でも、日本で所得税の確定申告は必要でしょうか。 4. 日本で申告が必要な場合、売主であるオーストラリア居住者は納税管理人を選任する必要がありますか。 5. 今回の株式譲渡代金について、買主(マレーシア居住者)、売主(オーストラリア居住者)、または対象会社である日本法人のいずれかに、日本での源泉徴収義務は発生しますか。 6. 設立から間もなく、第三者増資等もなく、設立時の取得価格と同じ1株10,000円で譲渡する場合、税務上、別途非上場株式の時価評価を行う必要がありますか。 7. その他、この取引を実行する前に日本税務上行っておくべき届出・手続があれば教えてください。 株式譲渡実行前に確認したく、ご教示いただけますと幸いです。
税理士からの回答
回答日:2026/10/03
ご質問の株式譲渡に関する日本での課税・申告義務等については、以下のとおりです。
事業譲渡類似株式への該当性
日本の所得税法上、非居住者が内国法人の株式を譲渡した際、以下の要件を満たす場合は「事業譲渡類似株式」の譲渡として課税対象となります 。
所有株数要件: 譲渡年以前3年以内のいずれかの時において、株主とその特殊関係者が25%以上の株式を所有していたこと 。
譲渡株数要件: 譲渡年において、株主とその特殊関係者が5%以上の株式を譲渡したこと。
本件では、売主の持株比率が75%(25%以上)であり、今回の譲渡分が発行済株式総数の20%(5%以上)に該当するため、国内法上は「事業譲渡類似株式」の譲渡に該当します 。
日豪租税条約の適用
日豪租税条約第13条に基づき、不動産化体株式(価値の50%以上が不動産で構成される法人の株式)や恒久的施設(PE)の事業用資産に該当しない限り、株式の譲渡収益については、譲渡者の居住地国(本件ではオーストラリア)においてのみ課税権が認められます。したがって、通常の事業を行っている日本法人の株式譲渡であれば、日豪租税条約の適用により日本での課税は免除されます。
確定申告の必要性
租税条約により日本での課税権が否定されている場合、国内法で課税対象とされる譲渡であっても、最終的に日本での所得税の納税義務は生じません 3。譲渡益が0円であることも含め、租税条約の適用を受けることで日本での申告納税は不要となるのが一般的ですが、その免除を受けるための手続きが必要です。
納税管理人の選任
日本で確定申告を行う義務がある場合には納税管理人の選任が必要となりますが、租税条約により日本での課税が免除され、申告が不要となる場合には、そのための選任も不要となります。
源泉徴収義務
非居住者による国内株式の譲渡については、不動産の譲渡と異なり、原則として譲渡対価支払時の源泉徴収制度はありません。事業譲渡類似株式に該当する場合でも、課税は申告分離課税(確定申告)によることとされており、買主や対象会社に源泉徴収義務は発生しません 。
時価評価の必要性
有償譲渡において対価が適正な額(時価)である限り原則として贈与税等の課税はありませんが、評価額が問題となる場合には、財産評価基本通達に準じた評価(純資産価額方式など)が必要となる場合があります。設立直後で資産構成に変化がない場合でも、税務上の時価を意識した譲渡価額の設定が求められます。
実行前の届出・手続
租税条約による免除を享受するためには、「租税条約の適用のための届出書」を、所得の支払者(または所轄税務署)を通じて提出する必要があります 。
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